2014年6月30日月曜日

LOUISVUITTON ルイヴィトンのバッグ修理。 ショルダー紐が外れた編。

皆様こんにちは。
西武新宿線、井荻駅の靴とバッグの修理店doekです。

早いもので、6月が終わりますね。
今年も半分過ぎてしまいました。
いつも月末には、そんなことを思っている気がしますが、日々ちゃんと生きていこうと改めて思います(笑)。
当店、今年の1月7日にオープンしたので、もう少しで半年が経ちます。
けして順風満帆とはいきませんが、なんとか少しずつ少しずつ、前へ進んでおります。
引き続き、丁寧な修理を心がけて、皆様に喜んでいただけるよう頑張っていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。


さて。
とはいってもまだ、半年経っていないので、今日もいつも通り修理のご紹介。
半年経ったからといって、極端に変わることも無いですが(笑)。

こちら!
 ルイヴィトンのショルダーバッグですね。
おかげ様で、当店ルイヴィトンのバッグ、大変多く承らせていただいております!!
今回は、横浜方面から送っていただきました。
本当にありがとうございます!!
当店配送でのお修理も承っております。
お気軽にお電話かメールでご連絡いただければと思います!!



いきなり話しは逸れますが、やっぱりいつ見ても、このモノグラム、非常に丈夫です。
もちろん作りも良いのですが、表面が擦れて傷ついたり、模様が消えてしまったり、そういうのを、ほとんど見たことがありません。
恐るべし、ルイヴィトンです。
塩化ビニールだと思うのですが、耐久性に関しては革を上回っていると思います。

で、話しはもどり、どうなってしまったかというと・・・

ショルダー紐の付け根部分が千切れてしまいました。
正直なところ非常に良くある修理です。

この部分を、モノグラムで作るとどのくらいもつのだろうか???と思ったりもしますが、想像でしかないですが、動きのある部分に関しては革の方が強いのではないかと、予想します。
モノグラムのようなパキッと固めの塩化ビニールに関しては、同じ部分を曲げ続けると、ヒビが入るような気がします。
柔軟性という意味では、革の方が優れているかもしれません。


 で、その部分を外します。
 こんな感じですね。
片方は完全に切れており、もう片方は途中まで切れ掛かっていたので、今回は両方取り替えます。


 できるだけ近い雰囲気の革を帯状に裁断したら、この『黄茶』の染料で革を染めます。
『黄茶』あんまり馴染みの無い色ですが、焼けてないヌメ革を、やや色付けするのに重宝しております。
これで、ちょっとしたコツを使いムラなくほんのりと染めます。
上の写真の革は、染めている最中で、グッと濃くなって見えますね。

 で、これが染め上がり。
上の長方形のものは染めてあります。
下半分に写っている革が染める前ですね。
ちなみに長方形のものも、左側はほとんど染めていません。
バッグに縫い付けた際、完全に見えなくなるので、染めませんでした。
単純にその部分を指で押さえて染めた感じです(笑)。

で、こんな感じで『ネジネン』という道具を使って、革のふちにラインを入れていきます。
ガッチリ入っていると、よりヴィトンの仕上がりに近づくので、ここはガチッと入れていきます。
 ちなみに『ネジネン』こんな感じです。
先の方に、二枚のプレートの隙間を調節がするネジが付いているので、ネジネンだと思います。
一枚のものを、ネンというので。
革に入っているラインのことも『ネン』と言います。

 で、これは元々付いていたパーツ。
よく見ると角の部分が、ちょっと落としてありました。

 と言うわけで、包丁を使って、サクッと角を45度に落とします。

で、次に出てくる、道具がこちら!!
 そんなに煽るほどの道具でもないですが、『菱目打ち』。
その名のとおり、ひし形の目打ちです。
通常の目打ちで穴を空けると、丸い穴があきますよね。
ですが、菱目打ちで開けると・・・
 ちょっと、小さくてわかりづらいですが、ひし形に穴があきます。
ひし形の穴ですと、縫ったとき非常に綺麗に糸が交差してくれます。
で、ミシンで縫う前にこの菱目打ちを使って、元のパーツと重ねて、ミシン目を決めます。
そして・・・
 革の裏に伸び止のテープをしっかりと接着します。
これは元々のパーツには無い仕様ですが、完全に見えなくなるのと、強度を増す為に取り付けております。
 そして、ミシンで本体にしっかりと縫いつけます。
写真は、バッグの口周りを縫っているところですね。
裏地側にミシン目を出すわけには行かないので、最小限、ミシンの糸をほどいて裏地を外して作業をしました。
出来上がるとこんな感じです。
ネンも、しっかりと入り、色合いも自然にできているかと思います。


 全体に革が乾燥している感じがあったので、最期に革部分にクリームエッセンシャルを塗りこみます。
塗った部分と、塗っていない部分がはっきり差ができているのがわかるかと思います。
かなり、革が乾燥していたのでしっかり全体に刷り込むように染みこませました。

もちろん、乾けばこんな感じでナチュラルな色に仕上がります。
全体に革がしっとりしました。
 こちら、クリームエッセンシャルと、一緒に記念撮影(笑)。


これでまた安心して、使っていただくことが出来るかと思います!!

こちらのお修理、ショルダー紐付け位置作成、1ケ所2160円なので、4320円。
期間が、1週間程度いただきます。

クリームエッセンシャルは、1944円。
これは、一家に一本お勧めしております!!

良いものでも、長く使うとどうしても傷んでくる部分が出てきます。
そんな時は、お修理すれば、ほとんど変わりない状態でお使いいただくことが出来ると思いますよ!!
お気軽にご相談下さい。
もちろん、配送でのお修理も承っております!!

それでは、皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!

2014年6月29日日曜日

カカトの履き口が破れる。カカト補強。

皆様こんにちは。
西武新宿線、井荻駅の靴とバッグの修理店doekです。
井荻駅南口を出て、右へ。
みずほ銀行のATMの角を環八側道沿いに左へ曲がります。
ドラッグストアぱぱす、焼き鳥屋さん、当店doekとなります。
井荻陸橋の下あたりになります。
皆様のご来店、お待ち申し上げております!!!

ここの所、肩凝りと腰痛がひどいです。。。
気候のせいでしょうか?熱くなったり涼しかったり、ジメジメしたりと、なんだか調子が良くない日が続きます。
からっと晴れたら直るというわけでもないとは思いますが、何とかして欲しいものです。
皆様、くれぐれも体調崩さないようお気をつけください。


さて。
今日ご紹介するのはこちら!!
 こちらの靴ですね。
革のスニーカー?になります。
どうなってしまったかというと。
 カカトの履き口の部分が、擦り切れて破れてしまいました。
履けなくはないのですが、見た目に良くないですよね。
で、ここを直して欲しいとの事でしたが、できればクッションを入れて、ちょっとフカフカっとさせて欲しいとの事。
そこで。
 こんな感じの、4ミリ程度あるスポンジを用意します。
で、これを。
 ・・・ちょっと写真を撮るために、ぷっと当てたら、ひん曲がっていました。
接着するときは、ちゃんと中央に来るように接着しております(笑)。
で、このスポンジをくるむような感じで革を当てます。

 外側の革のラインに合わせて、カカトの内側までぐるっと巻き込みます。
まずは、上の写真のような感じで外側を合わせて貼ります。

で、内側にぐるっと巻き込んで、スポンジごと接着するとこんな感じに。
ぱっと見、良さそうですね(笑)。

 そして、貼り付けた革の端の部分を縫っていきます。

 内側はこんな感じ。
で、赤矢印の部分、革に切り込みを入れて重ねてあるのがお分かりになるでしょうか?
どうしても、外側からぐるっと一枚の革で包むと、外径と内径の差が出てしまい、内側に大きく皺がよってしまいます。
かといって、元々の作りのように、外側と内側の革を別々に用意して、作ることも可能なのですが、長さをピッタリ合わせるほど、正確に型紙をとる事ができない様な気がします。
特に、今回は間にスポンジを挟み、厚みが出るので、融通の利かせやすい、切込みを入れて重ねる方法を取りました。

 そして、縫った下の余っている革をきれいにカットするとこんな感じになります。
実際のところ、切り込みはほとんど目立たないかと思います。

履き口にクッションも入ったので、これでまた履きやすくなったのではないかと思います。

こちらのお修理3240円いただきました。
期間は、3日程度いただきます。

それ以外の部分はまだまだ、なんとも無いので直してあげるとまた長く履けるかと思います。
靴やバッグ、捨てる前に直せないかなと、ちょっと考えてみてくださいね!

それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております。

2014年6月28日土曜日

バッグの持ち手補修。

皆様こんにちは!!
西武新宿線井荻駅の靴とバッグの修理店doekです!

昼過ぎまでグズグズしたお天気でしたが、何とかやんでくれていますね。
ちょっと、外に歩いている人が多くなってきた気がします。
お出かけするなら、今かもしれないですよ!!
・・・今でしょ。

はい。
というわけで、今日ご紹介するのはこちら!!
 なんというのでしょうか?
籠でもないですが、編んであるバッグですね。
これからの季節っぽく良いですね!!

で、こちらがどうなってしまったかというと。
 合皮のハンドル部分が、表面がはげてボロボロになってしまいました。
他の部分は全くなんとも無いので、これだけで持てなくなってしまうのも残念ですよね。

そこで今回は。
 こんな感じで、できるだけ近い色の革の帯をご用意いたしました。
で、元々に近づけるために。
 両サイドに、ポンチで穴を開けていきます。
目分量で開けようかと思ったのですが、今回は左右がずれると、美しく出来上がらないので、事前に銀ペンで開ける場所を決めてあります。
これを一つ一つハンマーで叩きながら開けていきます。
そして・・・
 元々のハンドルノ上にそのまま革を被せて手縫いで縫い合わせていきます。
意外にどうなっているか、分かりづらい写真になってしまいました。
見えているのは、革の帯の両側に穴を開けたものの、裏側です。
開けた穴に合わせて針を通していくので、比較的サクサクと進みます。

 で、全部縫い終わるとこんな感じです。

最初と最後のところだけ、上から被せているので若干違和感があるかもしれません。

ですが、これで全く問題なく、また使うことができるかと思います。

せっかく綺麗なバッグなので、もう少し使いたいですよね。
持ち手に関しては、毎日使っても3年はいけるのではないかと思います!!
・・・たぶん(笑)。

こちらのお修理、4320円いただいております。
期間が、概ね1週間見ていただきます。

上の話の続きですが、靴の修理やバッグの修理をしていると、直すと後どのくらい使えますか???という質問をいただくことがあります。
ある程度自信を持ってお答えできるようにしたいのですが、こればっかりは使う頻度、使い方によってどうしても変わってきてしまいます。
出来る限り長く使えるよう、お直しいたしますが、お約束できず申し訳ございません。
さすがに、2~3回使って壊れた場合は無料でお直し致します。
そういう事はほとんど、無いかと思うのでご安心ください。

7月前半くらいまで、梅雨は続くのでしょうか・・・。
からっと晴れて欲しいものですね!!
それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!

2014年6月27日金曜日

バッグの染め直し。

皆様、こんにちは!!
西武新宿線、井荻駅の靴とバッグの修理店doekです!!

ワールドカップ、日本は残念でしたね。
ですが、まだトーナメントは、まだまだ続きます。
世界の一流のプレーを見れるのも、それはそれで楽しいです、日本戦ほど肩の力を入れずに見られる気がします(笑)。
で、野球はと言うと交流戦も終わり、今日からレギュラーシーズンに戻りますね。
引き続き、日本代表同様、あのブルーのチームを応援して行きます(笑)。

さて。
今日はこちら。
革の書類かばんですね。
使い込まれて、革も馴染んで良い感じです。
ですが・・・


バッグの角や、帯の凹凸部分など、要所要所、擦れて白っぽくなってしまっています。

全体に柔らかくなり、自然に擦れていっているので、これも味と言えなくも無いところが、革の良いところであり、微妙なところかと思います。
ただ、手入れが行き届いて、全体に使用感が出て味が出てくるのと、k本的には手入れをしないものですと、やっぱり手入れをしてあげた方が、良い感じに味が出てくると思います。

そこでまずは・・・
黒の水性の染料をタオルにとり、全体に染めていきます。
これだけでも、だいぶ色が染みこんでいきます。

何度かご紹介しておりますが、染料は基本的に染みこむものだと思ってください。
墨汁や、水性絵の具などがそれに当たります。
染みこむので、簡単には落ちないくらい色は入り込みますが、はっきりとした色を付けるのは難しかったりします。
例えば、染料で濃い色を薄くするのは、ほぼ不可能かと思われます。

で、顔料は染み込まない事はないのですが、表面を縫って色をつける物になります。
油絵の具や、ペンキなどがそうですね。
染料とは違い染みこむというより、表面に乗せるように使うので、劣化して剥がれてしまう様なこともありますが、下地の色を完全に塗り替える時等は便利です。

で、今回は染料を使っています。
表面に乗せる顔料とは違い、革の良さを残し、自然な仕上がりに出来ます。
半面傷などは、大部分残ってしまいます。

で、全体を染めた後、こちらの白い液体、これバインダーと言う液体になります。
水性のバインダーなので、染みこむのですが、イメージとしては先ほどの染料よりも、顔料に近い役割をします。
白いのですが、乾くと透明になります。
で、革の表面に透明な膜が出来ると思ってください。
もちろん、かなり薄いものです。
表面に膜を作ることで、色落ちをとめます。
また、細かい擦れた傷などは、この膜でほとんど分からない状態になります。

で、バインダーの後にごく軽く、スプレーの仕上げ剤をかけます。
それに関しては、完全に顔料のような役割の仕上げ剤になります。
バインダーは、若干べたつきが残ったりするので、ごくごく軽くかけます。

そして。
私の大好きなクリームエッセンシャルの登場です。
こちらは、革製品全般に使えるお手入れ用クリームになります。
水と、油とワックスが入っており、程よいしっとり感と、上品なツヤを与えてくれます。
汚れ落しの作用もあるので、何かにつけて、これ一本でお手入れできます。

これを、ポリッシングコットンで塗りこんで、からぶきをすると・・・


 いかがでしょうか?
擦れて白くなってしまっていた部分も、しっかり色がはいり、ツヤも戻ってきています。
全体には使い込んだ感じはもちろんなくならず、表面の革の感じは、ほとんど変わらずに仕上がります。

これこそ、革の醍醐味なのではないかと、私思っております。
新品よりも、良い感じになる素材、最近は少なくなってしまっています。
しっかりお手入れして、長く使っていただけると嬉しいですね!!

こちらの、バッグの染め3240円になります。
期間は1週間程度いただきます。

今回は、色が黒だったので、問題なく染めることが出来ています。
紺や濃い赤、濃い目の茶系ですと、同じようなお手入れが可能です。

ですが、白やベージュ、パステルカラーの綺麗な色のバッグに関しては、染料ですと対応できないので顔料での染め直しとなります。
顔料で染めなおす場合、染料に比べかなり時間と手間がかかってしまいます。
その分、傷などはよっぽど深い物でなければ隠すことが出来ます。
また、落ちない汚れや染みなども隠すことが出来ます。
ですが、デメリットとしては、お値段が10800円となります。
期間も長めにいただくようにしております。

もちろん、お持ちいただければ、どういった対応での、お手入れが最適かご案内いたします!
お気軽にご相談ください。

それでは、皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております。

2014年6月26日木曜日

サンダルの中敷。インソール。

皆様こんにちは!!
西武新宿線、井荻駅の靴とバッグの修理店doekです!

井荻駅南口を降りていただき、改札を出て右へ。
みずほ銀行ATMの角を、環八側道沿いに左へ進みます。
ドラッグストアぱぱす、焼き鳥屋さん、当店doekでございます!!

当店、配送での修理も承っております。
メールかお電話でご連絡ください。
直接送っていただいても、問題ありませんが、スムーズに進むかと思います。
見積もりだけの質問や、修理が可能かと言ったご質問だけでも結構です。
お気軽にご連絡ください。
もちろん、ご来店もドシドシお待ちしております!

さて。
本日ご紹介するのはこちら。
 こちらのサンダル
やはり、この季節サンダルの修理がとても多くなります。
カラフルなんですが、革の雰囲気が非常に良く、かわいいサンダルです。
どうなってしまったかと言うと。



 なんだか、写真の位置が左へよりましたが、左右とも中底がひび割れてしまっています。
裸足で履くサンダルなどの場合、汗を吸って、乾燥してというのを繰り返します。
そうするとどうしても、革が劣化し割れやすくなってしまいます。
よっぽど上手に使わないと難しいかもしれません。
元々、中敷が入っていれば中敷の好感ができるのですが、こういったタイプは交換が出来ないのでこの上に革を一枚敷くことにしました。

 で、まずは写真のような形で中底の表面をヤスリで荒らします。
その方が接着剤がしっかり染み込み強力に着きます。
サンダルなどの場合、中敷がずれると、普通の靴以上に目立ちますし、足の裏にも不快なのできっちり接着します。

 こんな感じで刷毛でしっかりと接着剤を塗りこんでいきます。
で、よーく乾かしてから、同じくしっかり接着剤を塗りこんで乾かした中敷を貼りこんで行きます。
 こんな感じで奥までしっかり接着します。
ちなみに、今回は汚れが目立ちにくいように、濃い目の茶色の革をチョイスいたしました。

 で、カカトが乗る部分、この部分を最初のヤスリで荒らしたのと同様に、荒らします。
表面がツルツルな革ほどしっかり、ざらざらにします。

 で、同じ要領で元々の楕円状の中敷を貼ります
これで、完成ですね。
一枚革を敷くだけで足なじみが良くなります。

もちろん、ひび割れがダイレクトに足に当たることもなくなりました。

こちらのお修理、1620円。
在庫にある革でしたら、当日のご返却が可能です。

サンダルは特に、中敷が目立ってしまいます。
汚れたり、クシュクシュにずれてしまったら交換してみてはいかがでしょうか??
全く同じ色は、なかなか難しいですが、近しい色をご用意いたします。

それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!