2021年8月23日月曜日

Gucciのバッグのハンドルを交換する!

こんにちは!

靴とバッグの修理、合鍵の店doekです!

西武新宿線、井荻駅で降りていただき、南口を出て右側に見えるお店です!
みずほ銀行さまのATM、センチュリー21さま、当店doek、東京三菱UFJ銀行さまのATMという並びになっております。
水曜定休、10時から20時までの営業となっております。
お気軽にご来店ください。

遠方にお住まいの方は、配送でのお修理も承っております。
メールでのお見積りも承っておりますので、お気軽にご連絡ください。
配送については、こちら→http://doekrepair.wixsite.com/doek/untitled-civc
〒167-0023 東京都杉並区上井草1-24-16伊田ビル一階
mail  doekrepair@gmail.com
tel     03-5310-3512
靴とバッグの修理店doek

さてさて、前回のブログでもご紹介いたしましたが、私、二回目のワクチンを接種して、見事に副反応に襲われました。
39度を超える熱は、当日の夜から2日間、上下しながら続き、3日目はだいぶ熱が下がったものの、頭痛と怠さが残るような感じでした。
で、昨日ですね、概ね全快。
やっぱり健康って重要ですね。
久しぶりに熱を出して、つくづく思いました。
これで、一応は安心なはずなので、引き続き感染予防に努めながら生きていきたいと思います(笑)。


というわけで、すっかり元気になった本日、ご紹介するのはこちら!!
Gucciのトートバッグですね!
さすがに私が説明するまでもないかと思いますが、1921年にイタリアで創業したファッションブランドですね!
ハイブランドです!はい!!


というわけで、そんなGucciのバッグが・・・

こんな感じでハンドルの付け根部分が切れてしまいました。
さすがにGucciと言えども、ハンドルが片方切れてしまうと、バッグとしては持てなくなってしまいます。

そこで、今回は遅かれ早かれ、ほかも危なそうとの事で、ハンドルごと作り替えていきます。
まずは・・・

どすん!!
あー、なんか写真としてはわかりづらいですね…。
割と大き目な、豚の革になります。
アメ豚なんて言われる革ですね。
張り感があり、しっかりしております。
こちらは大きめといっても、牛革に比べるとだいぶ小さいため、豚さん、丸々一頭分になります。
お腹を開いて伸ばした状態なので、あれですね、イメージ的には、アジの開きだと思ってください。
食べ終わって、きれいに残ったアジの皮を使っていると考えると、割と受け入れやすいかと思います(笑)。

で、こちらをハンドルの幅に合わせて帯状に裁断。

全然余談ですがこちら。

革を裁断したり、靴の材料をカットするときに使っている、私のカッター。
OLFAの中でも、高級品リミテッドシリーズの…品番までは忘れましたが、持ちやすいやつを使っております!!
カッターの刃自体は、いたって一般的なタイプを使っているのですが、靴修理をしていると、割とヘビーにカッターを使用するので、切れ味が悪くなるとポキポキ刃を折りながら使います。
で、まあ、刃の交換が若干面倒で(1分もかかりませんが)切れ味が悪いなと思いながら使い続けて、無駄にけがをするなんて事も(笑)。
ところが、私が愛用しているこちら、なんとカッターの刃を、本体の中に5枚装填することが出来るのです。
入れ替えの頻度が5分の1!!
当たり前ですね。
いや、全然普通なのかもしないのですが、10年くらい靴修理をやっていて、結構ずっと面倒だなと思っていた作業が、一気に楽になったので、ついご紹介してしまいました。
さすがOLFA。
安心のOLFAであります。

さて。
余談が過ぎましたが、そんなわけでそんな愛用のカッターで裁断したものの、若干アメ豚の革が薄く、元のハンドルより厚みが足りない状態でした。
そこで、今回は牛のトコ革。

ベロン。
こちら床革(トコカワ)。
当店で仕入れている牛のヌメ革は、だいたい厚みが3mm程度あります。
もちろん分厚い何かを作らなくてはならないこともあるので、そのまま入荷する場合もあるのですが、そこまでの厚みが必要ない場合は、革屋さんにお願いして、牛革の厚みを2mmとか1.5mmとか指定して購入する場合があります。
そういう場合、牛革全面を大きな機械で漉いて送ってもらうのですが、その漉いた時の残りの部分が床革になります。
ようするに革の表面を漉いて、表部分が無くなった裏だけの革ですね。
表面が無いため、使えるのは、見えない部分の補強や、厚みの調整に限られてきますが、それでもなかなか重宝します。
むかしのこういったバッグのハンドルは、間にボール紙のような紙が挟んであり、劣化するとボロボロと崩れてしまうなんてことが割と多くありましたが、床革だったら言っても革なので安心です。

で、三枚合わせたのがこちら。
アメ豚・床革(牛)・アメ豚の順で重ねてあります。
豚さんと牛さんのコラボレーションです。

で、こちらを、ダダダダダっと縫い付けていきます。
ミシンで一気にいきます。

で、あとは出来たハンドルを本体に縫い付ければ出来上がりですね。
先ほどダダダダダっと縫ったミシンとは別のミシンで慎重に縫い付けてきます。

これで、無事完成いたしました!

元々アメ豚と思われる革で出来ていたので、質感も近く抜群かと思います!!
こちらのお修理、8800円、2週間程度いただいております。

どんなハイブランドのバッグでも、どうしても革の付け根部分や、金具の摩耗、角部分のスレなどは避けることが出来ません。
もちろん、お手入れで長持ちさせることも可能ですが、どうしようもなくなってしまったら是非ご相談くださいね。
なるべくイメージを損なわないよう作業するよう、心掛けております!
それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!