2021年9月7日火曜日

Ralph Lauren(ラルフローレン)の白、ヌバックのパンプスをクリーニング!!

こんにちは!

靴とバッグの修理、合鍵の店doekです!

西武新宿線、井荻駅で降りていただき、南口を出て右側に見えるお店です!
みずほ銀行さまのATM、センチュリー21さま、当店doek、東京三菱UFJ銀行さまのATMという並びになっております。
水曜定休、10時から20時までの営業となっております。
お気軽にご来店ください。

遠方にお住まいの方は、配送でのお修理も承っております。
メールでのお見積りも承っておりますので、お気軽にご連絡ください。
配送については、こちら→http://doekrepair.wixsite.com/doek/untitled-civc
〒167-0023 東京都杉並区上井草1-24-16伊田ビル一階
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靴とバッグの修理店doek

さて、しばらく続いた雨も、ようやくやんでくれましたね。
ついでにコロナも収束してくれるとありがたいのですが、緊急事態宣言がまた伸びるなんて話も…。
致し方ないとは思うのですが、ちょっとダラダラっと続きすぎているような気も致しますね。
難しいんですよね、きっと。
早くなんとかしていただきたいです。

さてさて、そんなわけで、取り立てて明るいニュースがあるわけでもありませんが、気分だけでも元気に、今日ご紹介するのはこちら!!
Ralph Lauren(ラルフローレン)のパンプスになりますね。
白のヌバックと、黒のスムース革のコンビになります。
1968年、メンズウエアからスタートしたアメリカのブランドですね。
ポロのマークでお馴染みかと思います!

でこちらが…


ちょっとわかりづらいですが、こんな感じで白のヌバック部分が、だいぶくすんでしまっております。
汚れだけでなく、おそらくカビのあとかと思われる斑点も・・・。
白なので余計目立ってしまいますね。
ツルっとしたスムース革で、濃い色身であれば、靴クリームを使って目立たなくも出来るかと思いますが、白なうえに、細かく起毛させたヌバック。
なかなかハードルが高めの色と素材になります。


とはいえ今回は、こちらをキレイにしていくにあたり、あの手この手で。
まずは、全体を水洗いしていきます。
スポンジでしっかり、起毛革用の洗剤を泡立てて・・・
結構ガッチリ、ペネトレイトブラシでワシャワシャ洗っていきます。
表面についているような汚れは、水洗いすることで概ね落とすことが出来ます。
が、私の技術ですと、中まで染み込んでいるような斑点は、なかなか落とし着ることが出来ません。

泡を洗い流すとこんな感じ。
ずぶずぶに濡れているので、色が濃いですが、斑点が残っております。
逆サイドも同様に。
ちなみにヌバックやスエードの起毛革を洗った際は、洗剤のあと加脂剤なんて呼ばれるアイテムで、革自体が固くなるのを防ぎます。
やはり油分が抜けてしまうと、表面がカサカサ固くなる原因になるため、なるべくしっとり仕上がるようにします。

余談ですが、ツルっとしたスムース革の場合、サドルソープなんて呼ばれる石鹸を使って洗います。
サドルソープを使う場合、石鹸の油分自体が革に残るように、最後すすぎは、ごく軽く、残った泡を拭き取る程度で仕上げていきます。
サドルソープは市販されており、ご自身で靴を洗う際は間違いやすいポイントになりますのでお気を付けください。
なんなら、泡立てて洗う→水で流してすすぐ→少なめのサドルソープを泡立てて洗う→拭き取る。
くらいの感じでも良いと思っております。


はい。
というわけで、今回はヌバック、話は戻ります。
こちらの写真何をしているかというと・・・


しっかり、靴を乾かした後、1000番程度のかなり細かい紙やすりで、残ってしまった斑点を削り落としていきます。
削り落とすというと乱暴なイメージですが、ごく軽く、慎重に行ってください。
牛革は、概ね上から、ツルっとした表面、細かい繊維、荒い繊維、すごい荒い繊維、といった感じで層になっております。
で、ヌバックに関してはツルっとした表面にヤスリをかけて極細かく毛羽だたせたような革になります。
なので、削ると言っても、あくまでも細かい繊維を毛羽立たせ直す程度。
細かい繊維を突き抜けて、荒い繊維が出てくるほどやすっては絶対にダメです。
ご自身で、ヤスリを使う際はくれぐれもご注意ください。
削りすぎたものを元に戻すのは不可能になります。
たぶん(笑)。

で、斑点状のシミが出来ていたところを、しっかりヤスリで削って、やすって、ほぐして、慣らすとこんな感じに!
だいぶ均一にきれいになりました!!
よくよく見ると若干の色むらだったり、きついシミのあとは残るのですが、この時点で概ね、きれいになっております♪

で、最後に補色。
ツルっとした革であれば、靴クリームで色を入れて仕上げていくのですが、こちらは白のヌバック。
何を使うかというと…。
チョーク!
いわゆる学校にあった、黒板に書くあれですね。
チョークの腹をヌバックに押し付けて、白い粉でなじませていきます。
チョークは、ホワイトバックスなどの白いスエードや、ヌバック系統の靴をきれいにする時にも、かなり使い勝手が良いのでお勧めです。
今では逆に裏技みたいになっておりますが、ちょっと前はむしろ、起毛革のお手入れの定番アイテムかと思います。

で、チョークを塗って、全体をブラッシングして粉をなじませた後、無色のスエードスプレーを吹きかけて、防水力を高めつつ、さらにチョークの粉を定着させると出来上がりになります。

どすん!
だいぶきれいになりました!!
汚れが目立っていた内側も…。
カビ?の斑点が目だっていた外側も、こんな感じで驚きの白さに!

こちらのお修理、3300円で一週間程度いただきます。

汚れてしまったり、シミが出来たしまった靴、もうダメかなと思っても、出来る限りきれいにするように頑張っております。
勿論、どうにもならないシミがあったりもするのですが、少なくともよくはなると思います。
是非お気軽にご相談くださいね。
それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!