2018年4月3日火曜日

カカト+半張り+トゥスチール!!

皆様こんにちは!!

杉並区、井荻の靴とバッグの修理店doekです!!
最寄りの駅は、西武新宿線の井荻駅になります。

井荻駅南口を出ていただき、陸橋をくぐって、環八の側道沿いにございます。
ドラッグストアぱぱす、焼き鳥屋さん、当店doekとなっております。
駅から、1分足らずの距離なので、通り過ぎないようにお気を付けくださいね!!
10時から20時までの営業、水曜日のみ定休日をいただいております。

遠方のお客様は、配送でのお修理も承っております。
写真をメールに添付して、送っていただければお見積りも出せますので、お気軽にご連絡くださいね!!
 配送修理について→http://doekrepair.wix.com/doek#!untitled/civc
また、最近、集荷配達のサービスを始めております。
お修理品の数が多いときなど、お気軽にご連絡ください。
集荷配達についてはこちら→http://doekrepair.wixsite.com/doek/blank-1

毎月ボヤいている気がしますが、もう四月。
早いですね…。
2018年になったばかりの気がするのですが、もう4分の1が終わってしまいました。
さて、ここのところ、お陰様で非常に忙しく、お修理品に追われております。
気候も暖かくなり、冬物をしまう時期ですね。
カカトや、つま先、全体を綺麗にしてからしまっておくと、次の秋冬、困らなくて済みますよ!
是非、しまう前に当店にお持ちくださいね。

さて、そんなわけで、ちょっと油断したら、昼寝してしまいそうな気候ですが、今日も元気にお修理のご紹介です!!

 こちら!!
スエードのダブルモンクシューズですね!!
こちらがどうなってしまったかというと…
 こんな感じで、元々レザーソール、つま先やカカトが擦り減って来てしまったので、今回は滑りにくいように、ラバーを貼ってほしいとのご依頼でした。


というわけで、まずはカカトのトップリフトを外していきます。

 こんな感じで、ニッパーで。
この靴はすごくシッカリ接着されており、革やゴムが破けてしまう感じでした。

で、全部取る外した後、古い接着剤等を薄く均一に、フラットに削ります。
 こんな感じですね。
 で、ここに接着剤を塗布し、同じく接着剤を付けた、新しいゴムのトップリフトをハンマーで圧着していきます。
 こんな感じで、ドンドンドンと。
そして、圧着機でさらに、ガッチリ圧着します。

靴の前側も同じように、ハーフラバーを圧着しました。
 こんな感じですね。

で、新しく取り付けたゴムの余った部分を、フィニッシャーで削り込んでいきます。
 削った後がこんな感じ。
 一番下が取り付けたゴム、その上の革の積み上げ部分も、下半分程度でしょうか、一緒にごく軽く削ってあります。
0.5mmも削っていないかと思います。
周りに塗ってある色が、削れてなくなる程度。

削り方としては、取り付けたゴムだけ削る方法。
今回のように、ゴムと積み上げの境目含めて、削って仕上げる方法。
あとは、一番上までパチーンと削る場合もあります。

通常は今回のように、下半分程度を削る場合が多いです。
メリットとしては、ゴムと積み上げの段差が無くなること。
もう一つは一番上まで削らないことにより、ウェルトを削ってしまわなかったり、͡コテを当ててある模様を消さずに仕上げられます。
デメリットとしては、ほんの少ししか削っていないとはいえ、斜めに削っていることになるので、このお修理を繰り返していくと、全体にカカトが逆ハの字に細くなっていってしまいます。
1回、2回ではわからないと思うのですが、5回ヒールの交換をしたら、おそらく見てわかる程度に、斜めになると思います。

ちなみに、ゴムだけ削る場合は、どうしても若干積み上げとゴムに段差が出来ます。
ただ、ゴムだけ削る方が厳密にいえば、元々の積み上げを触らないで良いため、完全に元の靴を触りたくない場合は、こちらの方が良いかもしれません。
また、積み上げがウレタンや、塩ビなどの素材の場合、削るとかえって汚くなるので、ゴムだけ削る方法をとります。

で、全体をパチーンと削る場合。
こちらの場合は、なんといっても、上から下までフラットに削ることが出来るので、仕上がりが美しいです。
ただ、デメリットとしては、コテの模様が無くなること、またウェルトやハチマキといった、靴本体についているパーツまで削ることになるため、若干不安になります。

もちろん、お客様からご要望があえてなければ、思うに上の3パターンから一番適しているであろう削り方で仕上げていくようにしております。
お任せいただければ、明らかにおかしい削り方はしないので、ご安心ください(笑)。


で、ちょっと説明が長くなってしまいましたが、先へ進みます(笑)。

今回はハーフラバー+トゥスチールということで、スチールをはめ込む部分のハーフラバーを切り取っていきます。
 こんな感じで、カッターで切り取って、スチールをはめるところを作ります。

で、ここにスチールをはめます。
 こんな感じですね。
今回はトライアンフのトゥスチールです。
ネジでしっかりがっちり固定します。

そして、余った部分をやはり、フィニッシャーで削りこみます。

 スチールなので、火花バチバチですね。
冗談ではなく、火花は気を付けないと、火事になりかねないので、注意しながら作業を進めます。

あとは仕上げの工程になります。
左の黒いワックスのついたところが、革バフ。
右が毛バフですね。


 まずは、色を塗ったヒール部分を革バフでたたいて、表面を締めていきます。
 こんな感じで、回転している、革バフに押し当てて、コバをフラットにします。
そのあと、毛バフでぜんたいを磨くと、こんな感じ。
 いかがでしょうか?
ピカーン♪と。
 ツヤ―ンとしております。
下半分削った感じは、仕上がった状況だとわからないかと思います。

あとは万が一にも、貼り付けたトップリフトが外れないように、釘で固定します。
 こんな感じで、3発。
釘は機械のもの、手で打つものとご用意しており、そちらも素材に合わせて使い分けております。
場合によっては、写真下側2か所だけしか、釘を打たない場合もございます。

これで、完成ですね!!
 レザーをーるに比べて、格段に滑りにくく、摩耗にも強くなっているかと思います!!

こちらのお修理、カカト2138円。
ハーフラバービブラム2027番、2484円。
トライアンフ、トゥスチール、3240円となります。

出来れば翌日以降のお渡しだと助かります!


というわけで、ちょっと説明が長くなりましたが、靴や素材によって、仕上げ方法も逐一考えながら作業させていただいております。
気になる点があれば、お気軽にご相談くださいね!!

それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!