2020年7月10日金曜日

新しいサンダルにハーフラバー。貼る前に削る!?

こんにちは!
靴とバッグの修理、合鍵作成の店doekです!!

西武新宿線、井荻駅で降りていただき、南口を出て右側に見えるお店です!
みずほ銀行さまのATM、センチュリー21さま、当店doek、東京三菱UFJ銀行さまのATMという並びになっております。
水曜定休、10時から20時までの営業となっております。
お気軽にご来店ください。

遠方にお住まいの方は、配送でのお修理も承っております。
メールでのお見積りも承っておりますので、お気軽にご連絡ください。
配送については、こちら→http://doekrepair.wixsite.com/doek/untitled-civc

さて、東京でも雨が続きますね。
この度の災害において被災された多くの皆様にお見舞い申し上げます。
新型コロナウイルスが落ち着く様子も無い中での災害。
少しでも被害が少なく収まることを祈るのみです。

さてさて、そんなわけで、なかなか僕らのような小さな商売でも、難しい状況になってはおりますが、出来ることを粛々と。
今日ご紹介するのはこちら。
 これからの季節、出番の多くなるレザーサンダルですね。
今年はまた、お修理でも受ける機会が多くなっているように思います。

で、こちら、ツルツルの革底なので、滑り止めと補強を兼ねて、ハーフラバーを貼って欲しいとのご依頼を受けました。

ハーフラバーを貼る際はまず接着剤が着きやすいように表面を削ります。
イメージしてください、表面がツルツルのテーブルに醤油をこぼした場合、すぐに拭き取れば、問題なく綺麗になりますよね。
これが、テーブルの表面を紙やすりでこすって傷がついたところに、醤油がこぼれたら…。
恐らくそのシミを取るのは非常に大変です。
それと同じ感じで、ツルツルの革の表面に接着剤を付けても剥がれやすいので、表面を荒らしてから接着剤を染み込ませるようにして付けていく必要があります。

 ちょっと非常に分かりづらいですが、手に持っている左のほう白っぽくなっている部分が削ったところですね。
で、右側の茶色っぽ所が削る前の所。
接着剤を付けて作業をする場合は、ほぼ100%この工程を行います。
ただ、新品の靴底を削ってしまうのですか??
という質問もとても良くお受けします。
結論から言えば、残念ながら、ほぼ100%削ります。
大切なので2度言いました(笑)。

で、これ、実際どのくらい削るのか。
靴底が薄くなってしまう心配をする方もいらっしゃいますが、正直そこまで削ることはありません。
1mmは削ることはないです。
…たぶん。
という事で、今回検証してみました。

削る前がこちら。
 この靴の場合、削る前の厚みが、おおよそ6.35mm。

…数々の新品の靴を削ってきた、残像が走馬灯のように…
実は2mmくらい削っていたらどうしようという恐怖にさらされました…
で、結果は…

ドスン!!
約6.2mm。

という事は、概ね削っている厚みは0.15mm程度。。。
お!これは思ったより削っていませんでした。
もちろん、削るのは最小限のほうが良いので、ちょっと安心できる結果に。

ハーフラバーを接着する際、表面を削って荒らすのは、概ね0.2mm前後。
ちょっと厚めに言うあたり、保険をかけている感じです(笑)。
今後私、自信をもってご説明いたします!


逆に言えば、0.2mm程度、元々の状態を削ることに抵抗がある場合は、ハーフラバーをを取り付けるのは、しばらく履いてからのほうが良いかもしれません。
つま先部分はやや減りが早いかと思いますが、貼らなかったからと言って履けないわけでは無いですからね。
その辺りは、皆様のお好みで良いかと思います。
で。
取り付けるハーフラバーも、フィニッシャーで荒らして接着しやすいようにしていきます。
しみこみにくいゴムでも、表面があれていた方が確実に接着できるため、しっかりと荒らします。

で、靴底、ハーフラバー両面にしっかり接着剤を塗りこみ、乾燥させた後、温めて圧着します。
今回のようなトング式のサンダルは圧着機に入れることが出来ないので、ハンマーをを使ってしっかり圧着します。
後はいつもと同じ感じですね。
周りを薄く削って整えて、仕上げていきます。

出来上がりがこちら。
今回はカカトにも同様のゴムを貼っております。

取り付けたハーフラバーの厚みは2mm程度。
つまり、概ね1.8mm元より厚くなっているかと思います。

こちらのお修理、ハーフラバー2200円、ヒール部分1650円いただいております。
当日のご返却も可能です。

ハーフラバーを貼る際、表面を削る問題が、これである程度クリアになったかと思います。
参考にしていただければ幸いです。
なるべく疑問にお答えできればと思います、単純なことでもご遠慮なくご質問ください。
皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!