2018年8月23日木曜日

靴の色を変える!染め直し!

皆様こんにちは!!

杉並区、井荻の靴とバッグの修理店doekです!!
最寄りの駅は、西武新宿線の井荻駅になります。

井荻駅南口を出ていただき、陸橋をくぐって、環八の側道沿いにございます。
ドラッグストアぱぱす、焼き鳥屋さん、当店doekとなっております。
駅から、1分足らずの距離なので、通り過ぎないようにお気を付けくださいね!!
10時から20時までの営業、水曜日のみ定休日をいただいております。

遠方のお客様は、配送でのお修理も承っております。
写真をメールに添付して、送っていただければお見積りも出せますので、お気軽にご連絡くださいね!!
 配送修理について→http://doekrepair.wix.com/doek#!untitled/civc

また、最近、集荷配達のサービスを始めております。
お修理品の数が多いときなど、お気軽にご連絡ください。
集荷配達についてはこちら→http://doekrepair.wixsite.com/doek/blank-1

昨日は定休日ということもあり、外をドカドカと歩き回っていたのですが、汗は止まらないは、腰痛はぶり返すはで、なかなかしんどい一日でした(苦笑。
また、台風が近づいているようで、あんまり極端な被害が出ないと良いのですが、心配ですね。


さて、そんなわけで、朝からシップ臭い感じになっておりますが、今日もお修理のご紹介です(笑)。

 こちら!
かなりカジュアルな雰囲気に仕上げてある革靴になりますね。
アンティーク調というのでしょうか?
独特の陰影をつけて仕上げてあります。

が、今回はこの陰影を無くし、単色で、やや青の入ったグレーに、色を変えてほしいとのご相談。

色を変える方法は、大まかに2パターンがあります。
一つは出来る限り元の色を落として、染料を使って染めていく方法。
この方法に関しては、染料を染み込ませて色を付ける為、仕上がった際の革の表情も比較的ナチュラルに仕上がります。
ただ、革の加工によっては、染料が染み込まず、作業自体出来ないことも。
また、染料を染み込ませるために、全体を軽くヤスリがけするよな作業が必要な場合もあるため、必ずしも良い事だけとも言えません。

もう一つが、顔料を使って、塗っていくパターン。
こちらは、今回のように単色で全体同じ色にパキッと仕上げたいときは、非常に有効です。
ただ、革自体に染み込ませるというよりは、表面を塗る作業となるため、靴を履いていて、ぶつけたり強く吸ったりすると、顔料が削れて元の革の色が出てきてしまうということが考えられます。
また、水やクリームの染み込みやすい、表面の加工があまりされていない仕上げの革は、顔料で表面を覆ってしまうため、本来の革の良さが損なわれる側面があります。
これが、顔料の一番のデメリットかもしれません。


とはいえ、今回は、全体のムラ感が気になるというご要望もあり、全体を綺麗に染め直すことを目的とするため、顔料をメインで使っていきます。


 よく見ると、シュータン部分が、かなり青の強いグレーのままでした。
これは全体に色が褪せて、よけいに濃く仕上げてある部分が目立つようになったのかもしれません。
全体をこの部分のイメージに近づけていきます。

全体革の表面の汚れを落として、アルコールの溶剤で表面の油分を取り除きます。
その後、よけいなところに色が付かないようにマスキング。

こんな感じで、靴底回り、靴紐のハトメ部分、靴の中に黄色のマスキングテープを貼りました。
ちょっとポップな雰囲気です(笑)。

で、この後、調色した顔料をスプレーガンで吹き付けていきました。
必死過ぎて、その間の写真はありません(苦笑。

だいたいこの作業は、マスキングと、調色に時間がかかります。
それさえできれば、あとはある意味、いつも通りの作業になります。


で、吹き付けをして、トップコートで仕上げたばかりの状態がこちら。
 写真ではかなり水色な感じですが、割と実物はグレーです。
で、こんな感じで、ぺりぺりと、マスキングテープを剥がします。
この作業が一番楽しいですね。
たまに、マスキングしているのに、中まで色が入っていて、絶望感を覚えます(笑)。

で、出来上がりがこちら。

 いかがでしょうか??

綺麗に単色に染め直すことが出来ました!!

こちらのお修理、6480円となります。
通常、2週間程度のお預かりです。

途中に書こうかと思ったのですが、最後に。
染料で染める場合も、顔料で塗る場合もそうなのですが、基本的には元々の状態がベストかと思います。
製品段階になったと、色を変えるというのは基本的には、あまりお勧めしておりません。
もちろん、ご要望があれば、率先して行うのですが、念のためご了解ください。
その色で売っている商品は、やはりデザイン的にも、素材としても、それがベストなのかと思います。

というわけで、色々書きましたが、それでも、このままでは履かない!という状態でしたら、喜んで染め直しも承っております(笑)。
是非お気軽に、ご相談くださいね!!
それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!