2021年10月24日日曜日

REDWING(レッドウイング)のソールがボロボロに!ハーフラバー交換。

 こんにちは!

靴とバッグの修理、合鍵の店doekです!

西武新宿線、井荻駅で降りていただき、南口を出て右側に見えるお店です!
みずほ銀行さまのATM、センチュリー21さま、当店doek、東京三菱UFJ銀行さまのATMという並びになっております。

水曜定休、10時から20時までの営業となっております。
お気軽にご来店ください。


遠方にお住まいの方は、配送でのお修理も承っております。
メールでのお見積りも承っておりますので、お気軽にご連絡ください。
配送については、こちら→http://doekrepair.wixsite.com/doek/untitled-civc
〒167-0023 東京都杉並区上井草1-24-16伊田ビル一階
mail  doekrepair@gmail.com
tel     03-5310-3512
靴とバッグの修理店doek

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さて、どういうわけか、すごい勢いで新型コロナウイルスがの感染者数が減っておりますね。
減ったら減ったで不安になるのは、なんなのでしょうか??
年末ころには、また、ぶり返すのかなぁなんて思いつつ、心からこのまま終息していただければと願っております。

さてさて、そんなわけで、すっかり涼しくなりましたが、今日も元気にお修理のご紹介。
こちら!!
秋ですね!REDWING(レッドウイング)のブーツになります!!
1905年設立のアメリカ、ミネソタ州のブーツメーカーになりますね。
イメージ的にはブーツといえば、レッドウイング!というくらい、メジャーな存在な気がしております。

で、こちらが…
靴底が、こんな感じで貼ってあったゴムが、ベタベタボロボロになって崩れてしまっておりました。
今回はこちらを直していきます。

ゴムのすべり止め?が縫い付けてあった土台は、レザーソールになっております。
というわけで、この残ったゴムを削り落とすと・・・
こんな感じで、革のソールが出てきました。
また、縫ってある糸は、新しいゴムを取り付けてから縫いなおすため、削った個所すべて抜いてあります。

で、縫ってある糸を抜いてしまったので…
こんな感じで、ウェルトと本底の革の間に隙間が出来てしまいました。

まずは接着します。
接着剤が入れやすいように、こんな感じで、ある程度開いてから下処理、ガッチリ接着します。

で、新しい、ビブラム2333番のハーフソールを貼り付けて、周りの程いた部分を縫いなおしていきます。
当店ご自慢の、手動靴底出し縫いマシン、rafflenbeulのミシンで、一目一目ガチャガチャと縫っていきます。
で、縫いあがるとこんな感じ。
ソールの凸凹も無視して、ガッチリしっかり縫えております♪

で、余った糸を処理してから、靴底の周りを削りなおして、きれいに整えていきます。
削るといってもウェルトや革部分は、本当に触る程度で行きます。

で、色を縫って全体を磨けば出来上がりですね。
こんな感じ!
ミシン目も、元の縫い目を追って縫っているので、きれいに仕上がっております!


こちらのお修理、5500円、通常2日程度いただきますが、急かされれば早く仕上げることも可能です(笑)。
在庫がない場合はご容赦ください。

というわえけで、靴底のお修理、オールソール交換はもちろん、部分的なパーツの交換も承っております。
是非お気軽にご相談下さいね。

それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!

2021年10月18日月曜日

和装バッグのハンドルの補修!

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さて、10月も半ば、いよいよひんやり秋らしくなってきましたね。
そろそろブーツの季節でしょうか?
皆様、秋冬物の靴、履く前に全体チェックしてみてくださいね。
カカトが減っていたり、つま先が剥がれていたり。
そのまま履くと状況が悪化してしまうかもしれません。
不具合がありましたら、お気軽にご相談ください。

さてさて、全然関係のない話ですが。
先日、久しぶりに床屋に行ったら、この時期めずらしくガンガン話しかけてくるタイプの床屋さんでして。
髪の毛を切ったあと、「長くなってる眉毛も切っておくよ!!」
「耳も剃っちゃうね!」
と元気に進めてくれるのはありがたいのですが、「年齢がいくと髪は減るのに余計なところの毛は伸びるんだよね!!老化だね!!」と。
まってまって、「髪が減る」だと!??うすうす気づいてはおりますが、床屋さんから言われると・・・一大事ですね。
・・・怖いですね、老化。
老化による薄毛が忍び寄ってきております。
ただでさえ、色白でメタボ気味なのに、ハゲ属性までついてくるとなると…
努力で何とかなるメタボだけでも回避しなくてはと強く思った休日でした(笑)。

はい。
そんなわけで、薄毛の店主が今日も元気にお修理をご紹介いたします。
こちら!!
和装用のバッグになりますね。
たまーにですが和装用のバッグ、承ることがございます。
今回は・・・
ちょっと写真ではわかりづらいですが、ハンドルの裏側の合成皮革が劣化して、ボロボロと崩れてきた閉まっておりました。

そこで、今回はこちらを直していきます。
まずは・・・
一番下の部分にある飾り金具をはずしていきます。
金属のパーツを曲げて挟み込んであるだけなので、極端に力を入れて傷つけないように、勿論折ったりしないように、慎重に伸ばして外していきます。

で、このパーツが外れると・・・




こんな感じの、やや太めのホッチキスの針のような金具で固定してありました。
和装用のバッグですと、そんなに極端に荷物が入るわけではないですし、重さが出るわけでもないので、これで十分なのかと思います。

で、紐が外れるとこんな感じ。
内側は金色の合成皮革で出来ておりました。
この縫い目を慎重にほどいて、裏と表を分けます。
こんな感じ。

で、後ろ部分の合成皮革を剥がして、中の芯材を取り出します。
そして、この芯材に新しい革を巻いていけば、厚みさえ調節しておけば、元とほぼ同じ形でパーツを作ることが出来ます。
今回は芯材が元気だったのでラッキーでしたが、芯材が傷んでいる場合はこちらも作り直します。
で、芯材に革を巻き付けて出来たのがこちら。
合成皮革ではなく本物の革なので、ボロボロ崩れるようなことは今後ないかと思いますが、おそらく摩耗による箔押しの金色の色落ちは出てしまうかなと思います。
とはいえ、すぐ色が落ちてしまうようなことはないのでご安心ください。

で、これを元通りに表の紐と縫い合わせていきます。
なるべく元のミシンを追いながら進めます。

で、出来るとこんな感じ。
で、今回は大きなホッチキスもないので、両側をミシンで縫い付けます。
強度的にはこちらの方が強いかと思います。

がま口の付け根の金具が折れると、どうしようもないので、そこに負担がかからないように、慎重に取り付けます。

で、外した飾り金具をギュッと曲げて取り付けなおせば出来上がりですね。
こんな感じ!
飾り金具もちゃんとつきました。
こちらのお修理、4400円、1週間程度いただきました。

和装のバッグや草履も出来る範囲でお直しを承っております。
よっぽど金具の不具合でなければ直せる場合が多いかと思います。
がま口部分の不具合は残念ながら、直せない場合が多くなるのでご了解ください。

それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!




2021年10月11日月曜日

靴底が剥がれた!!DIY注意点!

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さてさて、早いもので体育の日…スポーツの日でしょうか?の、振替休日かと思っていたら、今日は平日なんですね。
盲点でした。
三連休、お釣りを切らさないようにとレジのお金を計算していたのに、三連休ではありませんでした(笑)。
準備して連休じゃない場合はいいですが、準備し忘れた三連休は大いに慌てます。
日頃から準備が必要ですね。
全然関係ありませんが、10月といえばハロウィン!!
仮装する予定は…今のところありませんが、今年も立派なカボチャが到着いたしました!!
良いですね!!
通りがかりに、クスっと笑っていただければ幸いです!!


さて、そんなわけで、10月も半ばだというのに30度近い気温。
なかなかですね。
そろそろ秋らしくなってくれても良いかと思うのですが。
というわけで、今日も元気のお修理のご紹介。
こちら!!


婦人靴の、サンダルで良いでしょうか?
パンプス…ミュール!?形態はお写真でご判断ください(笑)。
こちらが…
こんな形で、靴底が剥がれてしまいました。
正直、非常に多い、お修理になります。
長く履かないで置いておくだけでも、久しぶりに履いたら剥がれたなんてことがあったりします。
接着剤の劣化になるのでしょうか。

で、こんな時とりあえず、お手持ちの接着剤を使ってご自身で付ける、なんてことあるかと思います。
ところがなかなか上手くつかず、結局剥がれてしまうなんてことありがちですね。

で、私がどんな作業をしているかというと…
まず靴底の接着面の汚れを削り落とします。
古い接着剤や、接着剤についた靴本体側の革の破片などをなるべく削ります。
もっと言うと、新品のゴムを接着する際も、表面を荒らすとともに、ぱっと見わからないような油分や汚れを落とすため、割としっかり削ります。
靴底が全体に剥がれていなくても、この作業をしっかりやるために、あえて剥がす場合もあります。
逆につま先だけ、ちょっと剥がれたケースなどはこの下処理が難しく、苦戦する場合があります。

で、接着するにあたり一般の方がこれをやるのは、なかなかしんどいです。
ですが、しっかり接着するのであれば、避けられない作業かと思うので、少しでもいいので、荒めの紙やすりでゴシゴシと表面を削ってください。
全面がキレイにならなくとも、部分的に接着剤の食いつく面が出せていれば、接着力は全然違うかと思います。
ゴム・革用の接着剤を買うと、小さい紙やすりが一緒に入っているようなものもありますね。
60番とかの、かなり荒い紙やすりが良いかと思います。

で、これは私のやり方なので一般の方は難しいかもしれませんが…
シンナーで拭きます。
場合によってはアルコールとかでも良いかもしれませんね。
極力、接着面に油分を残したくないのです。
落とせるものは極力落とすイメージですね。

で。
写真上側が作業前、下が作業後ですね。
周りの黄色い接着剤、中央のスポンジの破片や繊維が無くなっているのがわかるかと思います。

おそらく紙やすり等でここまでするのは、ほぼ不可能かと思いますが、先ほども書いた通り、少しでもきれいなゴムの面があればその部分で接着は可能かと思います。
なので、接着剤の種類にかかわらず、この作業は頑張ってください(笑)。

で、同じく靴本体側も同様に作業をします。
写真左が、作業前。
右が、作業後ですね。
同様に黄色い接着剤の跡が減っているのがお分かりになるかと思います。
本体側は、あまりゴリゴリやると、接着する革や布自体が千切れるので注意が必要です。

で、ここからは接着剤のチョイスによります。
最近、調べたら市販されている靴用の接着剤でも、片面に塗ってそのまま張り付けるタイプと、靴修理店でメインで使われる両面に塗って乾かしてから貼り付けるタイプが売られておりました。

まずイメージ的にやりやすい、片面に塗って押し付けて乾燥させるようなタイプの場合。
全面に薄く塗るか、ギュッと押し付けた時、接着剤が広がるようにポツンぽつんと、点を打つように接着剤を置いていく形になるかと思います。
で、しっかり接着面を合わせて固定。
地味にこれが難しいです。
特に全面剥がれているときは、靴の中にギチギチに新聞紙等を詰めて、靴底を押し付けた状態で、輪ゴムで固定といった形でしょうか?
なにかしら工夫をして、全面着いた状態で、しっかり固まるまで固定が必要です。
ゼリー状の瞬間接着剤であれば、1~2分程度で硬化し始めるかと思うので、部分的な接着であれば、瞬間接着剤もありかもしれません。
それでも、1~2分は固まらなかったりするので、手で押さえておくのは必要ですね。

で、両面塗布した後、乾燥、圧着する靴修理店で良く使われている接着剤の場合。
こちらは靴底、靴本体両面に接着剤を塗布します。
で、接着剤によるのですが20分くらいは放置していいかと思います。
ちなみに当店では、結構放置します。
場合によっては6時間くらいは普通に行ける気がしております。
で、両面が乾燥して、触って手につかないような状態になってから、接着面を合わせて、ギュッと押し付けます。
出来ればハンマーでたたくくらいの圧着をしたいですが、ご自身で作業する場合は難しいと思うので、マックスパワーで押し付けて下さい。
このタイプは、ギュッと押し付けると、くっつくので、その点では抑え続ける工夫が必要ないので、やりやすいかもしれません。

ちなみに私は・・・

機械任せでドスンと圧着します(笑)。
細かい部分は金台に入れて、ハンマーでたたく感じですね。
修理店では、接着剤塗布の前に、接着剤をより強力にするプライマーを使うなど、一般の方では難しい作業も行っております。
で、圧着が済むと、こんな感じでガッチリと接着されます。
基本的にはこの状態で、もう履いて問題ないくらいには着いていますが、理想的には1週間程度たつと、溶剤が完全に飛んで、完全接着となります。

これで安心して履いていただけるかと思います。
ちなみに、当店では片足880円(一層)で接着を承っております。

ご自身で接着する際は、
〇剥がれている部分を、ヤスリで少しでもきれいにする。
〇接着剤の使い方をよく読んで従う。
〇瞬間、速乾、等書いてあっても、思いのほか接着剤効果に時間がかかる場合がある。
というのを踏まえて作業していただければと思います。

ご自身で作業して、やっぱりだめだ!!ということで当店にお持ちいただいても全くかまいません。
DIY応援しております(笑)。

というわけで、結構多い靴底剥がれた問題。
ちょっと詳しく説明してみました。
是非皆様参考になればと思います。

それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!







2021年10月2日土曜日

靴の染め直し、あれこれ。

 こんにちは!

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さて、いよいよ緊急事態宣言も解除され、10月スタートからやってきた台風も通り過ぎ、夏か!??と思うような晴天がやってまいりました!
先月は当店のレジ周りや、LINE、店内の模様替え等バタバタと動いておりました。

一部、お修理品をお預かりした際の、お預かり票の表記の変更や、アプリを使った修理完了のご案内等、これまでと変えている部分がございます。
わかりにくい等ございましたら、お気軽にご質問ください。
よろしくお願いいたします。


さてさて、そんなわけで今日も元気にお修理のご紹介。
今日は、染め直し、塗り直しのビフォーアフターお届けします。
こちら!!
ブーツになりますね。
こちら素材が合成皮革になります。
こちらが…
こんな感じで、つま先部分に黒い汚れと、親指の付け根あたりが摩耗して、表面の塗装がなくなり、中の生地が見えて来てしまっております。
合成皮革の場合、靴クリームで色を入れることも出来るには出来るのですが、基本的には靴クリームが浸透しません。
擦れて表面の無くなってしまっている部分にはクリームの色が染み込むかと思います。
ですが、それだと色合いも薄く、なかなかきれいになりきらないので、こういった時は主に顔料なんて言われる皮革用の塗料を使っていきます。
で、塗るとこんな感じ。
完全に表面が無くなって中の布地が見えていた部分の凹凸は残りますが、色が合うだけでもだいぶ違和感は少ないかと思います。
ちなみに黒い汚れはシンナーで落としました。
シンナー等溶剤は、汚れをよく落としますが、合成皮革や本革の表面を傷めるので慎重に使わないと危険です。
ジャブジャブ使うと勿論、私の体にも危険ですね(笑)。


というわけで、合成皮革の靴に関しては、いわゆる靴磨きでは対応できない場合が多いため、顔料による塗装となります。
今回こちらは2200円で承りました。
部分的な塗装と、全体の磨き(靴クリーム)といった感じです。


続いて…
ドスン!
靴底周りが黄色いのは、黄色のマスキングテープを巻いております。
こちらスエードの、短靴。
ALDENだったと思います。
こちらを・・・
どどん!
と、こんな感じで茶色く致しました。
こちらは、いわゆる染料。
表面を塗る顔料ではなく、繊維に染み込ませる感じの染料を使っております。
ベージュ系の色だとスーツに合わせづらく、出番が少ないとの事で濃い茶色に染め直しました。

スエードも概ね問題なく染めることが出来るのですが、顔料に比べ、色の指定が難しいです。
まず、基本、白の染料はありません。
ということはパステルカラーなんて言われる、原色に白が混ざった色、ピンクやラベンダーのような色を、染料で作ることは、現状私の技術では出来ません。
基本は、黒やこげ茶、頑張って濃紺、ダークグリーンといったところでしょうか。
それでも元のスエードの色に染めた色が引っ張られるため、きれいな原色も難しい点をご了解ください。
例えば、茶色の靴を真っ赤に染めたいといわれると、厳しいです。
完全に脱色して白に近い状態に出来れば、赤い染料で染められるのですが、やはり完全に脱色は現状難しく、茶色に赤が混ざるため、いわゆる赤茶色に仕上がってしまいます。
ご了解ください。

話は戻り、上の写真の靴、6600円で承っております。
靴、全体染め、単色6600円で承っております。

もう一点、染料の注意点としては、縫い目から靴のライニングにシミが出来ることがあります。
最悪、顔料で隠す等の作業をいたしますが、こちらもご了解ください。

つぎにこちら!!
同色濃いめに・・・

こちらは、いわゆるスムース革。
普通の革ですね、表面のツルっとした革になります。
こういった革に関しては、染料を使う場合と、顔料を使う場合に分かれます。

まず上の写真の紳士靴は、染料で染めております。
元々全体が色褪せてしまったとの事で、全体を極端でない程度に染めて色を戻すことが目的です。
通常、靴クリームで対応なのですが、つま先やカカトなど、靴クリームでは色の補正がしきれない部分があり、今回は染料を使いました。
染料のいいところは、革らしい風合いをしっかり残すことが出来ます。
顔料でびっちり塗ると、どうしてもノッペリとした印象になってしまい、いわゆる革のエイジングの邪魔をしてしまうことになりがちです。

こちらは同色染め。
こちらは3300円~6600円いただくメニューとなります。
状態によって変わるのと、今回のように、ほんのり染める程度でしたら、上記の範囲でお安くなります。
私の匙加減で価格が変わってしまいますが、ご理解いただければと思います。


で、最後にこちら。
ツルっとした、スムース側のパンプス、ベージュだったものを半分黒く塗装しました。

ここまでバッチリ色を変える場合は、やはり染料よりも顔料のほうがきれいに仕上がります。
そもそもベージュの革自体が顔料が強く、染料がどの程度染み込むかも微妙だったため、顔料が適していると判断しました。

で、顔料のデメリットの一つがこちら。

ちょっと小さくてわかりづらいのですが、赤く丸を付けた個所。
黒く塗った顔料が剥がれて、中のベージュが見えてきております。
もちろん、極力剥がれることがないように作業するのですが、顔料を使う以上どうしても起こる不具合になります。
ちなみにこちらは、サンプル靴になるため、ヤスリでガっと削った感じになります。

ヤスリで、ガっとやると剥がれるということは、駅の階段を上っていて、コンクリの壁にザリッとぶつけたら剥がれる可能性があるということですね。
ただ、そこまでやったら元々黒く染めてある靴でも、傷が入って中の地の色が見えるとは思うので、どこまでを良しとするかという部分はあるのですが、顔料を使う以上可能性はある部分なので、こちらもご了解ください。
こちら、顔料を使う場合は、単色6600円となります。


というわけで、染料と顔料による染め直しの、ご紹介でした。
あとは、そもそも染料では染められない革があったり、顔料が剥がれやすい革もございます。
そのあたりは、実際に靴を拝見させていただき、判断いたしますので、お気軽にご相談ください。

また、染め直しは基本、けっこう無理のある作業と認識しております。
元には戻せないことも踏まえ、ご相談いただければと思います。
それでも履かずに捨てるよりは、絶対良いですからね!
お気軽にご相談ください。

それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!