2017年3月31日金曜日

爪先の革がめくれた!傷補修!

皆様こんにちは!!

杉並区、井荻の靴とバッグの修理店doekです!!
最寄りの駅は、西武新宿線の井荻駅になります。

10時から20時までの営業、水曜日のみ定休日をいただいております。

遠方のお客様は、配送でのお修理も承っております。
写真をメールに添付して、送っていただければお見積りも出せますので、お気軽にご連絡くださいね
!!
 配送修理について→http://doekrepair.wix.com/doek#!untitled/civc



ここのところ暖かい日が続いていたのですが、雨が降って肌寒い感じになってしまいましたね。
気が付けば、3月も、もう終わりです。
明日からは4月。
新年度のスタートですね。
私のようなスタイルで仕事をしていると、4月新年度、がんばろー!!ということには、あまりならないのですが、それでもそれなりに、新しいことを初めてみたくなったりします。

ですが。
やっぱり今日も靴修理のご紹介(笑)。
技術もお店も、積み重ねて成長あるのみです!!


というわけで、こちら。


 かわいらしい、ペッタンコのパンプスになります。
・・・パンプスじゃないでしょうか??
ペッタンコ靴になります(笑)。

で、こちらが・・・
 お分かりになりますでしょうか?
革は完全に突き破ってはいないのですが、表面部分がめくれてしまっています。
しかも割と、大きめの範囲で。

完全になくなってしまっていると、凹凸がかなり残ってしまうのですが、幸いめくれた状態なので、まずはしっかりと接着していきます。
 こんな感じで、めくれています。
痛々しいですね。

これを、とりあえず、接着。
 ペタッと。
意外と悪くない程度にくっつきました。
とはいえ、傷が目立ちます。

そこで、今度は少量のパテを使って、傷を埋めていきます。
あまり多く盛ると、剥がれやすくなりますし、作業もしづらいので、なるべく薄く薄く・・・

 こんな感じで、傷の部分にパテが入って、「>」が浮かび上がっています。

で、しっかり乾かしてから、細かいやすり、今回は1000番で優しく余分なパテを削りつつ、凹凸もほどほどに、整えていきます。
 この作業、あまり強くやると、当然革を傷つけることになるので、優しく優しく作業していきます。
この辺の加減が、ちょっと経験が出てしまうかもしれません。
ご自分でチャレンジされるときは、まだ足りないな、くらいで止めてくださいね。
行き過ぎると、かえってリカバーしにくいです。

で、パテが足りなそうなところを、ちょい足し。
 この後、また優しくやすりで整えて、表面に黒の顔料を乗せていきます。

で、ちょっと良い写真がなく、飛んでしまうのですが、この靴は山羊革で、独特のシボ(しわ)や毛穴が見える感じの革になります。
今回のような傷をパテで埋めたり、ヤスリで表面を整える作業に関しては、どうしても傷と一緒に毛穴や、シボの凹凸も一緒に薄くなってしまい、仕上げたときに作業した部分だけツヤ感が出てしまいます。
これを、どうにかこうにか目立たなくするのが、今回はこれ。
 スウェード用のワイヤーの入ったブラシですね。
最初、釘や目打ちの先で、毛穴の復活を目指したのですが、とてもではないですが、らちが明かないので、ワイヤーブラシ。
これを、ぐっぐ、ぐっぐ押し付けて毛穴風の痕をしっかりつけていきます。

で、磨いてつやを出しつつ、ワイヤーブラシでツヤを消しつつ、仕上げたのがこちら!!
 いかがですか!??

 大きくしても、きわめてナチュラル!!
 引いてみたら、まずわからないかと思います!

 角度を変えてもこの通り!!


あんまり、盛り上げると上手く、傷を隠しきれないときもあるので、このくらいで・・・(笑)。

こちらのお修理、1620円、1週間程度いただきました。

シボや毛穴のあるタイプは、それはそれで難しいのですが、逆にガラスレザーやエナメルのように、つるっつるの物も難しかったりはします。
出来る限り綺麗にしていきたいとは思っていますが、今回は割と・・・すごく、うまくいった方かと思います(笑)。
 若干凹凸が残る場合もございますので、その点、ご了解ください。

それでは、皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!