西武新宿線、井荻駅の靴とバッグの修理店doekです!!
先日もご案内しましたが、今月17日土曜日、閉店時間を18時とさせていただきます。
それ以外は変わらず、10時から20時の営業となっておりますので、ご迷惑をお掛けするかと思いますが、よろしくお願いいたします。
もちろん配送でのお修理は変わらず、承っておりますので、お気軽にご相談ください!!
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というわけで、よろしければ上のも見てみてくださいね!!
ちょっと短いかな・・・事務的過ぎてさみしい気もしますが、しばらく本題に力を入れていきます(笑)!!
というわけで、今日ご紹介するのはこちら!!
いわゆるレザースニーカー!
今回のご依頼は、中央の茶色いレザーをネイビーに変えられないかとのご相談。
どちらかというと、非常に難しいご依頼かと思います。
通常当店で、染める場合、同系色をお勧めしております。
なぜかというと、長く使って、色あせした時、どうしても途中経過が読めません。
あとは、最悪剥がれた場合。
これは擦ってしまって削れてしまった場合も同様ですね、中の色が出てきてしまうわけです。
とはいえ、それでも色を変えたい!!という強いご要望を受ければ、当然全力で検討してきます!
で、方法は2種類。
A 顔料で、上から塗ってしまう。
B 染料で、革を染める。
この2種類になるかと思います。
例えば、白に関しては、私の技術ですと、選択肢が顔料のみになります。
・・・白の染料・・・たぶん存在しません。
・・・たぶん。
今度調べてみます(笑)。
で、話がそれましたが、例えば白や、青、今回のネイビーのように、単色でパキッとその色にしたい時は顔料の方が、間違いなくパキッ塗ることが出来ます。
ですが、デメリットとしては、顔料は表面に塗るものなので、剥がれる可能性がございます。
また、素材の表情も塗りつぶしてしまうので、どこか味気ない感じになります。
ペンキをイメージしていただけると良いかと思います。
公園の滑り台など、金属部分も綺麗に塗ることが出来ますが、時間がたつと劣化して剥がれたりしていますよね。
あんな感じです。
それに対して、染料の場合、素材に染みこませて色を付けるので 極論、剥がれることはありません。
ただ、染み込ませるため、元々の素材の色に、色が左右されてしまいます。
例えば、書道に使う墨汁ですね。
あれは、半紙の上に塗るというより、染み込ませて書いていくイメージがわかりやすいかと思います。
もし、あれが白い半紙でなく、黄色い半紙で、墨汁が青かった場合、緑色がかった字が書けるはずです。
よっぽど地の色が、漂白された白でもない限り、染料で目指す色にパキッと仕上げるのは至難の業になります。
ですが、表面を塗りつぶすわけではないので、素材の風合いは残しやすい仕上げが期待できます。
で、今回は・・・まだ秘密です!
まずは、どちらの着色をする場合も必要な工程から(笑)。
まず、表面の油分や加工の際のラッカーなど、できる限り根こそぎ落としていきます。
今回は、シンナーを使って、がっちりしっかり洗浄しました。
上の写真を見るとわかるかと思いますが、元の茶色が抜け白っ茶けているのがわかるかと思います。
で、今回どちらを使ったかというと・・・
染料です!!
やはり、革らしさを残しつつ、剥がれるデメリットを回避した選択です。
ただし、上でクドクド説明しましたが、よっぽど地が白くない限り、うまく青みが出ない恐れがあります。
また、若干茶色に赤みがあるため、パープルっぽくなるか、強烈に黒に近づくかという予想をしておりました。
これについては、こちらの修理をお受けする際にも恐らく、かなり黒に近いネイビーになるとのご説明を、同じくクドクド致します(笑)。
で、上の写真のように、今回は筆で染め上げていきます。
で、第一段階仕上げたところで・・・
こんな感じ。
ですが、お気づきでしょうか?
つま先の中央の四角いパーツの角のあたり。
茶色が残ってしまっております。
これが、最初のシンナーで表面を洗浄した際の、洗い残し。
この部分が、油分か被膜が残っていたため、染料が入りきらずに、茶色の色が残ってしまいました。
この後、しっかりシンナーで角を拭いて、もう一度染料を入れなおすと・・・
ばちっと、角までしっかり色が入りました!!
ですが・・・黒い(汗。
想像を絶する勢いで黒いです。
ただ、これはまだ、ちゃんと乾いていないから。
この段階では、きっと大丈夫!!と信じておりました。
で、どうなったかというと!!!
・・・黒い。
ですが、ほのかに周りの色とはやはり違います。
で、もちろん、シンナーでしっかり洗浄しているので、デリケートクリーム、ネイビーの靴クリームでしっかり革の状態を整えて仕上げていくと・・・
ど、どうでしょうか???
鮮やかなネイビーとは言えませんが、非常に濃い濃紺になったかと思います・・・
より明るいところで、見てみると・・・
・・・青系の黒???
正直なところ、やはり限りなく黒に近よってはしまいましたが、元々の茶色からしっかり、色を変えることが出来ました。
お客様にも、ご満足いただけ、非常に安心致しました!
こちらのお修理、5400円いただいております。
納期は通常2週間程度。
こちら、今回ブログでのご紹介、どうしようか非常に迷いました。
そもそも、ネイビーになってないといわれると、確かにその通りですし、修理として受付するには、革によって発色があまりにも違います。
そもそも 、染料が入らない革も当然出てくるかと思います。
ご納得いただける仕上がりにならない場合があるリスクを、お客様にご理解いただかなくては ならないお修理メニューはどうかとも思いますが、それでもやってみたい!!というお客様、全力で努力する気持ちだけは持っております!!
お気軽・・・・心してご相談ください(笑)!!
それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!