2014年1月14日火曜日

こんにちは!!
井荻駅南口の靴修理店、doekです!!
1月の三連休も終わり、さすがにお正月の感じは抜けた気がします(笑)。
新成人の皆さん、靴のカカトが減ったままなのは、みっともないですよ!!
ぜひ、靴を直す習慣をつけましょう。

フランスでは、引っ越した先では、役所と病院と靴修理店をチェックするらしいですよ、本当かどうか若干疑わしかったですが、そういうものだそうです(笑)。
そのくらい、靴に限らず、物を直して大切に使うという文化が浸透しているのかもしれませんね。
素敵なことだと思います。


さて。
今日はこちら。
いわゆるパンプスですね。
こちらのパンプスですが・・・
ヒール部分を、ゴリっと削ってしまったとのこと。
エナメルの革が剥がれてしまっています。

この場合、できるだけ皺を伸ばして、貼り付けるという方法か、全体を巻きなおす形になります。
エナメルの場合、伸ばして貼ることは出来るのですが、どうしてもこの皺が伸びきらない事が多いです。
スウェードや、通常のツルっとした革であれば、このくらいだったら伸ばして貼るだけでかなりきれいに出来ると思いますが、エナメルということで、今回あは巻き革交換の修理になりました。

まずは。
下側の靴底から続いているゴムを剥がします。
ちなみに、これ『まくり』なんて言います。
今回は、巻き革の交換なので問題ありませんが、ヒールごと違うものに交換するときは、この『まくり』の部分が形が合わなくなる事がほとんどなので、ここは切ってしまったりします。
ですが、今回は、同じヒールが使えるので、傷つかないように慎重に剥がしていきます。
次に靴の中敷を剥がし、ヒールを止めてある、釘やネジを取り外していきます。
なかなか、大事です(笑)。
そうすると・・・
グッと力をこめるとヒールが取り外せます。
巻き革の交換の場合、靴に付いたままではきれいに出来ないので、一度ヒールを取り外すことになります。
ご了解ください。

そして、もともと付いていたエナメルの革をすべて剥がします。
今回は元もとの接着が、なかなか強くヒールにかなり革の繊維が残ってしまいました。

このまま貼ると、どうしても新しく貼った革の表面がボコボコしてしまうので、ヤスリで徹底的に表面をツルツルにします。
これ非常に重要な、肯定です。
小さなゴミが挟まるだけで、革を巻いたときに、ポコッと当たりが出てしまいます。
ツルツルに仕上がったら、出来るだけフラットにボンドを塗って、同じくしっかりボンドを塗って乾かしたエナメルの革を巻いて行きます。

ここクライマックスです!!
皺が入らないよう、凹凸が出ないよう、革が裂けないよう、ゆっくり伸ばしながら慎重に貼り付けます。

ヒールの後ろ側(写真左側)のカーブがきつければ、きついほど綺麗に張るのが難しくなります。
パンプスとしては、そこのラインが、キューっと細くなっていって、カーブがきつい方が、華奢で美しいんですけどね、私としては、まっすぐズドンとしたヒールの方が作業はしやすいです(笑)。

こんな感じで綺麗に貼ることが出来ました。
この写真だとわかりづらいですかね・・・。

後は内側からしっかりネジで固定して・・・

新しい、ヒールのゴムを付けてあげれば完成です。。
これでまた、安心してはいていただけると思います!!
やっぱり、綺麗な方が気分が良いですよね!

こちらのお修理、ヒールゴム交換まで含めて、巻き革交換3675円となっております。
ちなみに、革の積み上げスタックタイプ(木目っぽいやつです)あちらの場合、4200円となります。

通常1週間程度いただく場合が多いです。
在庫にある革で対応できる場合はもう少し早く出来ますが、当日のお返しは出来ないので、靴をお持ちいただいてお預かりとなります。
また、黒ではない場合、どうしてもピッタリの革を見つけることが出来ません。
出来るだけ近い色という形になりますので、ご了解いただければと思います。
そちらの場合、革を探すことになるので、長めにお時間をいただくと思います。

皆様のご来店、こころよりお待ち申し上げております!!