2019年9月17日火曜日

Santoni(サントーニ)のスリッポンを染め変える!!

皆様こんにちは!!
靴とバッグの修理、合鍵作成の店doekです!!

西武新宿線、井荻駅で降りていただき、南口を出て右側に見えるお店です!
みずほ銀行さまのATM、センチュリー21さま、当店doek、東京三菱UFJ銀行さまのATMという並びになっております。
水曜定休、10時から20時までの営業となっております。
お気軽にご来店ください。

遠方にお住まいの方は、配送でのお修理も承っております。
メールでのお見積りも承っておりますので、お気軽にご連絡ください。
配送については、こちら→http://doekrepair.wixsite.com/doek/untitled-civc


さてさて、今日は夏に戻ったかのように暑かったですね。
とはいえ、いよいよ秋の気配が強くなってきております。
うっかりすると体調を崩しそうな季節です。
皆様くれぐれも、体調を崩さないようお気を付けください。


さて、今日ご紹介するお修理はこちら!!

 こちら、Santoni(サントーニ)のデッキシューズになりますね。
夏場定番のスリッポンです。
サントーニと言えば、1975年、イタリアで創業した靴メーカーになりますね!
イタリアらしい、きれいなオレンジ色のライニングが印象的でした。

さてそんなサントーニ、明るいグレーだったのですが、今回はこちらを茶色に出来ませんか?というご相談。
サントーニの靴であれば、染料がしっかり染み込みそうな予感がしたので、ちょっと不安に思いつつ大丈夫ですよ!!と不安は顔に出さず快諾(笑)。

で、早速作業に入ります。
 まずは全体をクリーニング。
今回はシンナーで表面を拭いていきました。
なるべく油分が表面に残っていないほうが、染料が浸透しやすいからですね。
油分の強い靴クリームがしっかり乗っていたりすると、当然染み込みにくくなるため、染料を入れる前にしっかりクリーニングします。

で、靴底や、ライニングなど、色がついてほしくない部分は事前にマスキング。
 染め関係の仕事はだいたいそうなのですが、この工程が一番気を使います。
どうしても、染料を使うため、関係ないところに色が入ってしまいがちです。
半べそをかきながら、汚れを落とすのは、もう嫌なので(経験済み)非常に慎重にマスキングしていきます(笑)。

で、あとは茶色の染料を入れていきます。
 だいたいいつも、薄めの染料から恐々入れていくのですが、5分もたつと濃い目の染料をグリグリ入れ始めます(笑)。
革の仕上げが素に近く、表面を過剰にコーティングしていないので、割とスムーズに色が入ってくれました。


で、次は…
 乳化性のクリームより、しっかり染み込む印象のある、サフィールのノワールクレム1925を、全体に円を描くように塗り込んでいきます。
高級油性靴クリームですね。
たぶん、円を描かなくても、普通に染み込んでくれるかと思うのですが、この仕事を始めた当初、先輩方に円を描くようにクリームは塗りなさい!と教わったので、今でも盲目的に円を描きます(笑)。

 で、何となくしばらく放置。
ちょっと時間を置いた方が染み込む気がしませんか??

で、しばらく時間を置いたら、しっかりと全体にブラッシング。
 しっかりツヤが出て、良い感じに染まっております。
この段階で、革の紐部分の染が若干、甘かったので修正したりしております。
 いかがでしょうか?
全体を綺麗に染めることが出来ました♪
顔料で塗ったように均一な感じにはなりませんが、染料ならではの透明感のある仕上がりになりました。
もちろん、しっかり靴クリームが入るので、今後はこれまで同様に、磨いていただければと思います。
こちらのお修理、8640円2週間程度いただきました。

靴の色変えに関しては、正直なところ全力でオススメはしておりません。
ただ、靴や革によっては綺麗に色が入ったり、発色よく仕上がるであろう、という想像はだいぶ出来るようになっております。
場合によっては表面を塗る、顔料を使わなくてはならない場合があったり、ムラになりやすかったりと、色々なパターンがありますが、その危険性も含めてご案内させていただければと思っております。
是非お気軽にご相談くださいね。
それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!