2014年2月23日日曜日

ハンドバッグの持ち手、ハンドル作成。

皆様おはようございます!!

オリンピックもそろそろ終わりと思っていたら、今日は東京マラソンですね。
私、東京マラソン、エントリーして抽選で外れたことが一度だけ(笑)。
それ以降は応募もしておりません。
到底走りきれる自信はありませんが、テレビで見たりすると、またチャレンジしようかな、なんて無謀なことを考えたりします(笑)。


さて。
今日はというと。
こちらのハンドバッグ。
とてもシンプルで、ちょっとしたお出かけの際には、ちょうどよさそうです。
ですが。。。
こんな感じで、ハンドルの付け根部分が千切れかかっています。
さすがに、これが千切れてしまうと使えません。

で、今回は切れている方だけ直して欲しいとのご要望。
実は、これ、地味に難しいです。
両方変えて良い場合は、近い形で違和感のないようにまとめるのですが、片方だけの場合は質感やハンドル自体の硬さなど揃えないと違和感が出てくるからです。

わかりますでしょうか?
中央が立体的に盛り上がっています。
断面は『凸』型になっています。

こんな時はこの形の芯が中に入っているので、縫い目をすべて解いて、芯を取り出します。
この芯がうまく取り出せなかったり、ひどく劣化していると、左右のバランスを整えるのが、どんどん難しくなります。
今回は大きな破損もなく、取り外すことができました。
細かくは折れてしまっている部分などあったので、接着と補強テープで補修してから作業を進めます。
そして・・・。

革の厚みも左右出来るだけ違和感がないように調節して芯材に革を巻きなおします。
こんな感じです。
この段階で、綺麗に『凸』型にならないようだと困るのですが、うまい事出来たと思います。
あまり革が厚いと綺麗にこの段差が出ません。
一番端っこはこんな感じで、くるみきってしまわずに少しあけておきます。
この辺の仕上げは元々の仕上げ方を良く見て進めていきます。
そして、端の部分を金具に通して、先ほどくるまず残していた部分の下にあまりを入れ込みます。

で、最後の部分をしっかり接着してくるみます。
これで、紐の取り付け部分がすっきりしあがります。

後は段差の際の部分を曲がらないように縫い付けていけば完成です。

これでまた、安心して使えるかと思います!!!
ちなみに。
糸の太さや、縫い目のピッチも揃えているので両方並べて見ても、どちらが作った方かわからないかと思います。
しいて言えば、革が新しい分、黒の発色が写真左側の方が良いかもしれません。

これに関してはどうしようもないところなのですが、最終的にしっかり磨くとかなり近づけることが出来ます。

こちらのお修理、4200円で承りました。
お時間は、1週間程度を見てください。
革を探す場合、2週間いただく場合がございます。

ハンドル両方交換の場合は8400円と、お安いお修理ではないですが、きちっと作りこみますので、ご安心ください。
素材が革ではない場合、もう少しお安く出来る場合もありますが、合皮などの場合、強度的にあまりお勧めはいたしません。
そのあたりは、ご来店いただければご相談できますので、よろしくお願いいたします。

皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!