皆様こんにちは。
本日はあいにくの雨ですが、昨日は天気の良い定休日でした。
どちらかと言うと、定休日に雨が降ってくれた方がお客様がいらっしゃりやすいのではと、天気を呪っておりますが、昨日はというと。
まずは朝から蔵前へ行き、お客様からお預かりしているバッグの金具を探しに、金具屋さんをめぐりました。
概ね用途の近いものはご用意できたのですが、金具類はなかなか、同じ形、色合い、サイズのものを探すのに苦労いたします。
実際に行って見ないとわからない場合が多いので、当店私一人で運営しているので、定休日を設けさせていただいております。
より良い、お修理をする為と、ご理解ください!
ちなみにバッグや、靴の材料を直接探そうと思うと、蔵前や浅草近辺が多くなります。
浅草橋なんかもたまには行ったりします。
で、その後以前6年間ほど勤めていたハンドバッグメーカー『IBIZA』のショールームが新たに自由が丘に出来たという事で、足を伸ばして行って来ました。
中央の写真ですね。
広くとても綺麗なショールームで、幸い勤めていた当時の先輩がいらしたので色々お話をうかがってきました。
やはり、刺激されます。
自分もdoekを立ち上げたばかりですが、改めて頑張らなくてはと、元気をもらってまいりました。
そして、その後大岡山のリサイクルショップへ。
ここも、以前百貨店で靴修理をしていた頃の先輩がはじめたリサイクルショップ。
諸先輩方各方面で活躍しておられます。
ここでもまた違った業態の個人店という事もあり、勉強になりました。
お近くの方は是非のぞいてみてくださいね~。
JUNGLE STOCK TOKYO
http://ameblo.jp/janglestocktokyo/
さて。
昨日の思い出が長くなりました(笑)。
本題のお修理ご紹介!!
こちらのリーガルの紳士靴。
一見すると全く問題なく履けそうな感じがします。
ですが、裏が・・・。
こんな感じで穴が開いてしまっています。
直接靴の中までは貫通しておりませんが、革底が無くなり中のコルクが見えている状態です。
ところでこの靴、実は。
アッパーの履き皺の部分に若干の革切れがあります。
お客様こちら、リーガルショップへオールソールの依頼に出されたそうです。
ですが、この革切れがある為リーガルでは修理不可と言う判断だったとの事。
私も百貨店で靴修理をしていた経験があります。
その時も、メーカー修理でこういった革切れがあるとお受けできない場合が多くありました。
やはり、ある程度の修理料金をいただいて、直した靴底とは関係ない原因ですぐに履けなくなってしまったりすると、お客様に逆にご迷惑をおかけすることになるからかと思います。
当店でももちろん、同じことが言えます。
ただ、もしこの部分がさらに裂けるようなことがあっても、裏から補強するなどの方法で、少しでも長く使う為の、お修理がプランをご用意しております。
そういった意味では、完璧に直すことが求められるメーカー修理よりも、当店の方が小回りが利いて、さらに長くお気に入りの靴を履いていただくお手伝いが出来るかと思います。
反面で、メーカーのように全く同じ材料をご用意することは出来ない場合が多いので、一長一短あるのですが、そのあたりを上手く両方比べながら利用していただけたらと思っております。
で今回はどうするかと言うと。
メーカーやもちろん、当店でもお受けするオールソール交換よりはリーズナブルな形で今回は進めます。
まずはいつものように、穴の開いている部分、つま先の減っている部分を革で足して、補強していきます。
平らに削ると下の写真のような感じで、靴底全体がフラットな形になります。
今回は元々削れている部分まで高さを合わせるため、極端に減っているところは足して、多く残っているところは削り込んでいます。
その際、元々の縫い糸を削って切ってしまっているので、写真でおわかりかと思いますが、周りに短い釘を打って補強をしてあります。
靴の底を縫っている糸は、切れてしまったからといってすぐ靴底が剥がれることはありません。実際普通に歩いていれば、糸は切れます。
ですが、少しでも剥がれたりする確立を減らす為の補強だとご理解ください。
そして。
今回ご用意するのは、ゴムではなくこういった革の底材です。
こちらを写真のように必要なサイズにカットして。
こういった形で周りを薄く加工します。
貼り付けた際、横からの見た目が厚くなりすぎないようにですね。
ちなみに、こちらの革3ミリ~3.5ミリ程度あります。
ハーフラバーソールで使っているゴムのタイプですと、婦人靴のパンプス用などは1ミリ、やや厚めのものでも、1.8ミリなので、革だと厚くなります。
磨耗がゴムに比べて革のほうが激しいためでもあります。
例えば1ミリの革を貼っても思いのほか早くなくなってしまうからです。
で、こちらを剥がれないようにしっかり接着します。
こんな感じですね。
もちろん、このままでも昨日としては十分果たすのですが、ちょっと付けたなっていう感じがします。
そこで、表面を軽くヤスって染料を入りやすくしてから、染めて仕上げると。
良い感じかと思うのですが、いかがでしょうか?
革を継ぎ足した境目は出てしまうのですが、しっかりと仕上がりました。
やはり、革底が!と言う方には、このレザー半貼りお勧めかと思います。
メーカーではもう寿命だと言われた靴がこれでまた履くことが出来るようになりました。
お値段が、4200円、お時間が40分程度が最短になるかと思います。
カカトを含めた、底全体交換のオールソールですと、こちらのタイプ12600円となります。
まだ、カカトはしっかりしているので、今回に関してはこちらの方法をお勧め致しました。
ちなみに、この修理をしてさらに履いた後、同じ修理も可能ですし、オールソール交換も可能なように仕上げております。
お気に入りの靴が、修理店やメーカーなどによって寿命が変わってくるかもしれません。
お気軽にご相談いただければ、ご予算などに応じてお修理方法をご提案いたします!
ぜひお気軽にご来店くださいね!
皆様のご来店お待ち申し上げております!!