井荻駅南口、徒歩1分の靴の修理店、doekです！！
今日は天気が良いですね、若干風が強いですが、当店の外に置いてある、クリスマスローズの鉢植えも心なしか元気そうです(笑)。
さて、今日ご紹介するのはこちら！！
ちょっと、緊張します(笑)。
どうなってしまったかと言うと・・・
中に物を入れると、黒とも、紺とも付かない粉がたくさん付いてしまうとの事で、お持ちいただきました。
こちらの症状、以前ブーツの底のお修理でご紹介した加水分解かと思われます。
ブーツの底をすべて交換したように、バッグでもこの劣化を止めることが現状できません。
バッグの中がベタベタしてくるのも同じような状況です。
そこで、今回は。
ちなみに、ファスナーポケットの中は、最初からナイロンの素材になっており、まったく問題の無い状態だったで、そのままにします。
裏地をそのまま型紙代わりにしても良いのですが、今回は癖も強くついており、紙に写します。
今度は、この型紙を元にナイロン生地を裁断します。
同じような素材を使うと、また劣化してしまう恐れがあるので、ポケットの中同様、ナイロン生地を使います。
よく忘れるので、できるだけ早い段階で縫ってしまいます(笑)。
そして、今回は・・・。
店頭には置いてありません、狭くて置けませんでした(笑)。
と言うわけで、材料を自宅に持って帰り、自宅のミシンで裏地を縫っていきます。
ミシンと一口に言っても、だいぶ違いますね。
自宅のミシンは、厚物もしっかり縫える工業用ミシンです。
店頭のミシンは、八方ミシンといって、その名の通り四方八方へ進めます。
一般的な家庭用のミシンもそうですが、縫う時、生地が手前から奥に進んでいきます。
ところが、八方ミシンは、前後横、斜めとミシンの押さえの方向を変えることで、どちらの方向へも縫うことができます。
ですので、靴の中に入れて、つま先部分のほつれを縫うなんてことも出来る便利なミシンです。
で、もう一点決定的な違いがあります。
八方ミシンは送りが上側のみになっております。
写真の中央のミシンの台にあたる部分に送りがありません。
ですので、薄いものなど縫うときは、どうしても糸が吊ってしまったりして上手く縫えないことがあります。
そこで、自宅のミシンはと言うと。
この上下の送りがあるため、重ねた二枚がずれずに縫って行く事が出来ます。
まさに、朝飯前の一仕事でした(笑)。
そして、これをまた店頭に持ち帰ります。
自宅のミシンは、モーターが付いているミシンですが、店頭の八方は手回しになっております。
修理の場合、早く、真っ直ぐ縫うというより、ミシン目一つ一つ外さずに縫うことのほうが重要なので、手回しで十分戦力になってくれます。
逆に、ショルダー紐を新たに作る場合や、新たに何か製作する際は、自宅のミシンの方が適していたりします。
そんなこんなで、後は裏地側のミシンが落ちていないかを確認すれば完成です。
ちなみに今回はこんな素敵な箱もお預かりしているので、こちらにキチッとしまって、おしまいです。
お気に入りのバッグ、外側は綺麗なのに、裏地がべた付いたり、崩れてきたりなんて事ありませんか？
あきらめちゃダメですよ！！
今回は、ポケットも無くバッグ自体も小さいという事で、10800円で承りました。
素材や、作りによって若干前後いたしますので、お見積もりはそのつどお願いいたします。
通常、手前のファスナーポケットの裏地の交換と、中にポケットがあったりすると、12600円になります。
期間は、店頭にある裏地を使ってよい場合は1週間のお預かりとなります。
裏地を、近いものに併せて取り寄せる場合は、2週間いただきますのでご了解ください。
バッグの修理も積極的に受け付けておりますよ！！
皆様のご来店、お待ちしております！！
