2014年11月3日月曜日

マルタン・マルジェラ(Martin Margiela)のスニーカー。加水分解、修理。

皆様こんばんは!

西武新宿線、井荻駅の靴とバッグの修理店doekです!!

井荻駅南口を出ていただいて、右へ。
環八の井荻陸橋をくぐったら、すぐ左へ。
ドラッグストアぱぱす、焼き鳥屋さん、当店doekとなっております!!

皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!

配送でのお修理も、ドシドシ承っております!
お気軽にご連絡くださいね。
http://doekrepair.wix.com/doek#!untitled/civc


さてさて、今日は色々とグズグズしていたら、遅くなってしまったのでサクサクっとご紹介(笑)!!

こちら!
はい、どすん!!
いきなり何の写真かわからない感じですね(笑)。
ですが、写真ほぼ中央、一本ステッチが入っているの、お分かりになるでしょうか!??
勘の良い方ならピンとくるかと思います。
受付の際、これがチラッと見えて、私もそうかな~っと思っておりました。

全貌はこちら!!

              
このシュッとしてそれでいて、野暮ったい感じ(笑)。
一瞬、ジャーマントレーナーの面影が見えつつそんなこともないような。

そう!!フランスはパリ初のファッションブランド『Martin Margiela』のハイカットスニーカーになります!!
マルジェラのスニーカー!!
ちょっとテンション上がりますね(笑)。
デストロイコレクションなんて言われる軍物の、香りのするシリーズですね。
マルジェラといえばのカレンダータグは、スニーカーのタンの部分に施されておりました!

マルジェラの靴でこんなに張り切っておりますが、私一度も袖を通したことはございませんよ(笑)。
修理で幾度と無く扱っておりますが、残念な限りです。
銀座のドーバーストリートマーケットが出来た時に、いそいそと見に行って、ショップを見たのが印象的ですね
ですが、実際に買い物に立ち寄ったのは隣のUNIQLOでしたけど(笑)。


さてさてさて。
サクサクっとご紹介するつもりが、長くなっております(汗。
というわけで、そんなハイブランドのスニーカーが、どうなってしまったかというと!!
 お分かりになるでしょうか、靴底のグレーの部分が加水分解により、崩れてきてしまっています。
高価なブランドといえども、避けることの出来ない、スニーカーの加水分解。
残念です。
というか、ほとんど履いてないで加水分解して、底が崩れてきたら、私なら泣きますね。
人目も憚らず(汗。

で、例によって加水分解してしまった素材を、もとに戻すことは今のところ出来ないかと思われます。

ですが、なんとかしたいですよね!!
痛いほど気持ちがわかります。
なんとかなる・・・気が致します!!
ということで、無理は承知でお受けいたしました(←すぐ安請け合いします)。

で、まずは、靴底を削り落とそうかと思いましたが・・・
 十分手で外せます。
悲しくなりますね。

で、今回はこのグレーの素材がなかなか大事で(苦笑。
たしか、あった気がすると思って、いつもお世話になっている材料屋さんに電話した所、割とあっさりと、ないですね!?
もう一件に電話した所、『150センチ×150センチのサイズなら、取り寄せできなくはないですけど・・・』・・・そんなに大きいのは、こちらも困ります(苦笑。
こちらは、最悪の時のために保留(笑)。

で、知り合いの同業社に聞いた所浅草某所の材料店のカタログに載っているとの情報を得て、定休日に浅草へ。

ありましたありました!!
いやーよかった。
技術うんぬん以前に材料がないと始まりません。

で、そのグレーのスポンジ素材でまずこんなものもを作りました。

 カカトのほうは厚みを持たせるのに2枚重ねてあります。

で、コレを元々付いていた、一番下のゴムの部分に装着します。
何度もサイズを合わせては微調整して、ぴたっとハマるように作りました。

で、出来た靴底がこちら!!
 いやー、地味です。
ちょっとヘコむくらい、写真のビジュアルが地味(笑)。
皆様、この黒いゴムにハマり込んでいるグレーのスポンジ、わかりますか!?この素晴らしさ(笑)??

わからないと思うので、アップにします!!
 どうですか、この見事な隙間一つない収まり具合。
あー、これ伝わらないですね、多分。
自己満足ということで、納得するように致します(笑)。
ですが、まあ、この辺りがピタッと収まることで、当然、靴本体との接着も、しっかりと付きます。
見た目だけ良くても意味は無いですが、機能的に良いと、やはり見た目もよく見えるのです。

で、靴本体にコレを外れないように、しっかりと接着します。
              
つま先!!!
 そして、カカト!!

 当然ですが、グレーのスポンジ部分がちょっとでも長いと、黒いゴムが靴に付く部分に違和感が出てしまいます。
もちろん、短いと、うまく付きませんよね。
その辺りの調節が、見事にハマった感じです。


渾身の出来でございます!!

兎にも角にも、概ね修理したことがわからないようなビジュアルで、マルジェラのスニーカーが復活したことが、とても嬉しいです!!
お客様にも喜んでいただくことが出来ました!!

こちらのお修理、10800円。
期間は2~3週間程度になります。



底面の作りが、比較的フラットなものですと、こういった要領でお修理出来る場合もございます。
なかなか、スニーカーの場合、難しいのが現状ですが、出来る限り、近い形でお直しできればと考えております。
なにかございましたら、お気軽にご相談くださいね!!

それでは、皆様のご来店、こころよりお待ち申し上げております!!