2014年4月27日日曜日

スコッチグレインの靴に滑り止め。

皆様こんにちは!
西武新宿線、井荻駅の靴とバッグの修理店doekです!!

今日は暖かいと言うより、暑かったですね。
当店の温度計は26度を指していました。
もはや、夏です。
お出かけにはテンションも上がって良いかも知れませんね(笑)。

ゴールデンウイークは皆様いかがお過ごしでしょうか?
当店、通常通り、水曜日の定休日以外は10時~20時まで営業しておりますので、お気軽のご来店ください。
お待ちしております!!

さて、今日はこちらの靴。

スコッチグレイの黒い革靴です。
東京は墨田区の純国産の紳士靴メーカーの靴ですね。
しかも内羽のストレートチップ。
これはもう、必ず持っておきたい、基本中の基本です。

この形をストレートチップとかキャップトゥなんていいます。
絵のものは、つま先のところに、飾り穴が空いています。
実際今回お預かりしたものは、飾りも一切無いタイプですね。
この形が、基本的には冠婚葬祭、どこに履いていっても問題の無い形です。
もちろん、よりフォーマルになるとオペラパンプスなどもあるのですが、燕尾服などではなく、一般的なスーツで行ける様な場面ではベターかと思われます。

どこが違うの?と言う方も多いかと思うのでちなみに、
 

左から、Uチップ、ウイングチップ、プレーントゥとなります。
つま先の部分の切り替え部分の形が違うのはおわかりになるでしょうか?

もちろん、これら3足もドレスシューズですので、一般的な場面でスーツに合わせるのは全く問題ありません。
むしろ、今はもっとスニーカーのようなカジュアルな靴が多いので、びしっと決まる方かと思われます。
ですが、やはり華やかでない席では特に、上の内羽のストレートチップが基本となります。

ちなみに、この3つの絵は、どれも外羽になります。
内羽、外羽に関しては靴紐を通すところの形になります。


左側が内羽で、右側が外羽です。
紐を通す部分が、つま先側の内側に入っているのが内羽、つま先側のパーツの上側に取り付けてあるのが外羽です。
もちろん、外羽のストレートチップや、内羽のウイングチップもあります。
ややこしいかもしれませんが、靴のデザインも色々見ていくと面白いですよ!!

とりあえず、まず1足、ちゃんとした革靴を買おう!と思ったら、ぜひ、内羽のストレートチップの黒、と覚えておいてください。
実は私も、なかなか履く機会はありませんが、スコッチグレインの内羽、ストレートの黒はちゃんと持っています。
たぶん、あれは死ぬまで重宝すると思います(笑)。


という事で、いよいよ本題の修理のご紹介に入ります(笑)。
今回お預かりしたこちらは、新品です。
外羽プレーントゥの黒と平行して進めて行きます。
靴底はこんな感じ。
つま先には新品の段階でゴムが当ててあります。
どうしても、削れ易いつま先の部分が元々ゴムになっているあたり、日本製の心遣いを感じます!
ちなみに、こういった靴底に溝を掘って、その中を縫ってあるタイプ、『チャネル仕上げ』なんていったりします。
で、プレーントゥの方は縫い目が完全に見えない
こういうタイプ、これは『ヒドゥンチャネル』と言います。
靴底の革を横から切り込みを入れて起こし、その中で縫ってから、起こした部分を接着しなおして仕上げることで縫った糸が見えなくなります。

どちらにしても、革底は滑るという事でハーフラバーを貼ります。
こんな感じでハーフラバーを貼る部分を薄く削ります。
溝を掘って、その中で縫っているので、縫い糸を全く切ることなく作業することができます。
で、接着剤を付けてしっかりと乾燥させます。
機械の上に靴を放置して、違う作業をしている事がありますが、けして、ほっちゃらかしているわけではありませんよ(笑)。
接着剤が乾くのを待っているところです。
しっかり乾かしてから、同じく接着剤を付けて乾かした後、こちらは温めたハーフラバーを剥がれないように圧着します。
上の写真は、貼っただけのところですね。
これを、カッターで余っているところをカットして、周りを整えます。

そうすると、こういった仕上がりになります。
これで安心してはくことができますね!!

こちらのお修理、一足(両足)、2138円となります。
2足お預かりしたので、最短で30分程度いただきます。


やっぱりメンズは革靴が格好良いと思います!!
ストレートチップの黒だと、さすがにジーンズに合わせるのは、ちょっと難易度が高い気もしますが、ウイングチップの茶色あたりで、ちょっとカラフルなソックスに合わせたりしつつジーンズとか、良いと思います!
お洒落男子です(笑)。
磨くと光る辺り、革靴の醍醐味でもありますよね!
お勧めですよ!

それでは、みなさまのご来店こころよりお待ち申し上げております!