2014年6月27日金曜日

バッグの染め直し。

皆様、こんにちは!!
西武新宿線、井荻駅の靴とバッグの修理店doekです!!

ワールドカップ、日本は残念でしたね。
ですが、まだトーナメントは、まだまだ続きます。
世界の一流のプレーを見れるのも、それはそれで楽しいです、日本戦ほど肩の力を入れずに見られる気がします(笑)。
で、野球はと言うと交流戦も終わり、今日からレギュラーシーズンに戻りますね。
引き続き、日本代表同様、あのブルーのチームを応援して行きます(笑)。

さて。
今日はこちら。
革の書類かばんですね。
使い込まれて、革も馴染んで良い感じです。
ですが・・・


バッグの角や、帯の凹凸部分など、要所要所、擦れて白っぽくなってしまっています。

全体に柔らかくなり、自然に擦れていっているので、これも味と言えなくも無いところが、革の良いところであり、微妙なところかと思います。
ただ、手入れが行き届いて、全体に使用感が出て味が出てくるのと、k本的には手入れをしないものですと、やっぱり手入れをしてあげた方が、良い感じに味が出てくると思います。

そこでまずは・・・
黒の水性の染料をタオルにとり、全体に染めていきます。
これだけでも、だいぶ色が染みこんでいきます。

何度かご紹介しておりますが、染料は基本的に染みこむものだと思ってください。
墨汁や、水性絵の具などがそれに当たります。
染みこむので、簡単には落ちないくらい色は入り込みますが、はっきりとした色を付けるのは難しかったりします。
例えば、染料で濃い色を薄くするのは、ほぼ不可能かと思われます。

で、顔料は染み込まない事はないのですが、表面を縫って色をつける物になります。
油絵の具や、ペンキなどがそうですね。
染料とは違い染みこむというより、表面に乗せるように使うので、劣化して剥がれてしまう様なこともありますが、下地の色を完全に塗り替える時等は便利です。

で、今回は染料を使っています。
表面に乗せる顔料とは違い、革の良さを残し、自然な仕上がりに出来ます。
半面傷などは、大部分残ってしまいます。

で、全体を染めた後、こちらの白い液体、これバインダーと言う液体になります。
水性のバインダーなので、染みこむのですが、イメージとしては先ほどの染料よりも、顔料に近い役割をします。
白いのですが、乾くと透明になります。
で、革の表面に透明な膜が出来ると思ってください。
もちろん、かなり薄いものです。
表面に膜を作ることで、色落ちをとめます。
また、細かい擦れた傷などは、この膜でほとんど分からない状態になります。

で、バインダーの後にごく軽く、スプレーの仕上げ剤をかけます。
それに関しては、完全に顔料のような役割の仕上げ剤になります。
バインダーは、若干べたつきが残ったりするので、ごくごく軽くかけます。

そして。
私の大好きなクリームエッセンシャルの登場です。
こちらは、革製品全般に使えるお手入れ用クリームになります。
水と、油とワックスが入っており、程よいしっとり感と、上品なツヤを与えてくれます。
汚れ落しの作用もあるので、何かにつけて、これ一本でお手入れできます。

これを、ポリッシングコットンで塗りこんで、からぶきをすると・・・


 いかがでしょうか?
擦れて白くなってしまっていた部分も、しっかり色がはいり、ツヤも戻ってきています。
全体には使い込んだ感じはもちろんなくならず、表面の革の感じは、ほとんど変わらずに仕上がります。

これこそ、革の醍醐味なのではないかと、私思っております。
新品よりも、良い感じになる素材、最近は少なくなってしまっています。
しっかりお手入れして、長く使っていただけると嬉しいですね!!

こちらの、バッグの染め3240円になります。
期間は1週間程度いただきます。

今回は、色が黒だったので、問題なく染めることが出来ています。
紺や濃い赤、濃い目の茶系ですと、同じようなお手入れが可能です。

ですが、白やベージュ、パステルカラーの綺麗な色のバッグに関しては、染料ですと対応できないので顔料での染め直しとなります。
顔料で染めなおす場合、染料に比べかなり時間と手間がかかってしまいます。
その分、傷などはよっぽど深い物でなければ隠すことが出来ます。
また、落ちない汚れや染みなども隠すことが出来ます。
ですが、デメリットとしては、お値段が10800円となります。
期間も長めにいただくようにしております。

もちろん、お持ちいただければ、どういった対応での、お手入れが最適かご案内いたします!
お気軽にご相談ください。

それでは、皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております。