2014年7月31日木曜日

バッグを染める!!

皆様こんにちは!
西武新宿線、井荻駅の靴とバッグの修理店doekです!!

今日から私、スカーフをしております??
スカーフで良いんですよね、これ(笑)??

コレ実は、水に濡らすと気化熱で涼しくなるという逸品。
しろくまのきもちが、わかるという触れ込みでしたが、しろくまも36度は暑いだろうなということしか、わかりませんでした(笑)。
ただ、ないよりは良いと思います。
濡れタオルを首に巻いているような感じで、水をしっかり含むので、長い時間濡れています。
見た目にも、タオルを首にかけているよりは、だいぶ気が効いていないですかね??
つなぎで、赤いスカーフだったら、ちょっと仮面ライダーみたいになれるかもしれません。
そんな、今年の暑さ対策です。


さて。
そんな、けっこうどうでも良いことは、置いておいて本題に入ります。
どうでも良くないですかね、私のストレスが少ないほうが良い仕事が出来る気がします(笑)。

 さて、今日ご紹介するのはこちらのバッグ!!
ベーシックな形ですが、可愛らしいいですよね。
で、こちらのバッグどうしてしまったかというと。



 ハンドルの内側や、パイピングと言われる、バッグの縁の部分がだいぶ傷んできてしまいました。
ハンドル部分はやはり、ずっと持っている部分なので、内側は黒ずみ、周りは擦れてきている感じです。
パイピングは全体に表面が削れてきてしまっている印象です。

こんな時、まずどうするかというと・・・
ハンドル部分の写真しかありませんが、まずしっかりと汚れや油分を拭き取ります。
この時は、シンナーなどの溶剤や、場合によっては洗剤などを使ってしっかり表面の汚れを落としていきます。

そして、慎重に顔料を混ぜ、近い色を作っていきます。
作業としては、かなりアナログです(笑)。
こんな感じで、甘口のタレ、辛口のタレ、レモン汁を入れられそうな器で調色しております(笑)。

で、コレを今回は筆で着色していきます。
 細かい部分の作業はやはり、筆の方がやりやすかったりします。


 このハンドル、手前が縫ってあって、奥側が塗っていないのがわかるでしょうか??
擦れた感じのところにもしっかりと、それでいて薄塗り出来るので、この顔料は重宝しております。



 で、全体を塗ったら、今度は同じく筆で色止めをしていきます。
この写真、実は必死です。
上の写真もそうですが、筆を加えて角度を調節しながらスマホのカメラで撮っています(笑)。

 で、こんな感じでぶら下げて乾かしていき、最終的にクリームエッセンシャルで仕上げていきます。


そうすると・・・




いかがでしょうか??
かなり自然な雰囲気で染まっているかと思います。

顔料で仕上げると、どうしても革の雰囲気が損なわれてしまう事が多いです。
ですが、出来るだけ薄い顔料で、様子を見ながら染めていくと、元々の良さを残しつつ仕上げていくことが出来ます。
逆に、傷や、濃い目のシミがあったりすると、若干見えてしまうのですが、皮革製品の場合それも味の一つだと、思っていただきたいです。
この頃合いは非常に難しく、作業する人の考え方一つで仕上がり方が、かなり違ってきてしまう所になります。


新品の様に均一な茶色にしたかったのに、若干シミが残っている状態で仕上がってきたという事や、逆に元々味のある革だったのにペタッと均一に染まってしまって風合いが悪くなってしまうということも考えられます。
こうしたい!!という思いがあれば是非お伝え下さいね!!
これでまた、だいぶしっかり生き返ったかと思います。

こちらのお修理、4320円いただいております。
期間が1周間程度になります。

お値段は、バッグ全体染めると、概ね10800円、部分的に染めると3000円~5000円くらいでしょうか。
サイズ感によって、お値段が変わりますのでお気軽にお問い合わせください。


いろいろと微妙なことも書いてしまいましたが、パッキリ染めたいか、雰囲気を残して染めたいかお伝え下さい!!あとは私が良いと思う風に染めます(笑)。
しかも殆どの場合、パッキリはやんわりお断りすると思います(笑)。
白やベージュなどパステルカラーは別ですよ、そのあたりはちゃんと判断しますのでご安心くださいね!!

それでは、皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!