2014年7月5日土曜日

バッグの補強。

皆様こんにちは。
西武新宿線井荻駅の靴とバッグの修理店doekです!!

昨日はテレビで『もののけ姫』をやっていて、なんとなく通して見てしまいました(笑)。
アシタカさんは、なんで許婚のカヤさんからもらった、玉の小刀をサンにあげてしまったのか、やっぱり一通り見ても分かりませんでした。

あれですよ、基本的にジブリの作品は好きですし、もののけ姫は中でも好きな作品です。
ただ、まあ、カヤさん浮かばれないなと・・・(笑)。
もののけレベルの獣と暮らすサンと共に生きるのはよっぽどの覚悟だなと、アシタカさんの男気にやられます。
自然と人間の共存に対するメッセージ性を昨日は無視をして、人間模様を楽しんでおりました(笑)。

で、もう一つ気になったのはサンの衣装。
あれは、やっぱり山犬の毛皮なんでしょうか??
ラビットファーを集めるにはかなり大き目の毛皮でしたし・・・。
ちなみに靴も、恐らく革を繋ぎ合わせたものを履いていましたね。
余計なところも見逃しておりません(笑)。


さて。
全く関係のない話から入ってしまいましたが、普通に修理のご紹介。
何事もなかったかのようにいきます(笑)。

こちら!
 いわゆる書類鞄ですね。
こういう鞄は形がシンプルなほうがお洒落ですよね。
革も厚手でしっかりしています。
ですが・・・
 これは、バッグの後ろから見たところですね。
フタ部分の付け根の辺りが、かなり傷んでしまっています。
どうしても、開け閉めで動く部分なので、負担がかかってしまいます。
で、今回はどうするかというと。

 まず、縫い目をほどいて、カブセをひらきます。
こんな感じで、中の芯材がだいぶ崩れてきてしまっていました。
そんな時は・・・。

 こちら、例によって牛革の床側になります。
表面は無いものの、しっかりしているので芯材にはもってこいです。
こんな感じで、中に入れるイメージです。
これは、カブセ部分を開いて机に置いたところです。

 で、こんな感じで革の内側に接着しました。
中央に見えている、割り箸みたいな色のものは、棒状の鉄板になります。
これに持ち手が取り付けてあり、形が崩れないという仕掛けです。
で、今回この鉄板と表の革の間に芯を入れるのが『みそ』になります。
この部分も、長く使うと革が延びるだけなら良いのですが、革が擦れて鉄板が外に出てしまう場合があります。
それを防ぐ為に間に芯を挟みました。

 ちなみにこの私の親指の先にある跡が中の鉄板の跡になります。
あたりが出るなんて言い方をしますが、このあたりが擦れていくと穴が空くので、それを防ぎます。

 そして、接着した芯材の橋をかぶせの周りと一緒に縫いこんでしっかりと固定します。


 これは切り口を塗っている所ですね。
革の切り口のことをコバといいます。
コバ処理を綺麗にしてあると、仕上がりがぐっとよくなります。

 後は、全体にしっかりと磨きをかければ出来上がりです。

 表から見ると、傷が消えるわけではないのでそんなに、目立たない修理ではあります。
ですが、革自体は2重に接着することで強度が増しているので安心です。


これで出来上がり。
見た目にはそれほどわかりませんが、触った感じはかなりパリッと出来上がります

こちらのお修理、カブセ脇補強、両側で3240円になります。
納期は1週間程度見てください。


バッグの型崩れや、革の補強なども承っております。
是非お気軽にご相談ください。

それでは皆様のご来店、心よりお待ち申し上げております!!